2002年度受賞作品,  ARTIST,  AWARD,  市村 淳一

【海の環境賞】海の宝箱

 とても広い海では元気で明るいイルカのルイくん、物知りクリオネのクリちゃんが遊んでいました。しばらくすると、ルイくんが、

「あっ!あれ、なんだろう」と、クリちゃんに呼びかけました。

ルイくんとクリちゃんが近づいていくと、そこには、見たこともないものがたくさん浮かんで、たまっていました。クリちゃんは、

「これは、人間が捨てたゴミね」と、おちついてルイくんに教えました。

「ゴミ!」ルイくんはおどろいて、クリちゃんとゴミを見ました。

「プラスチックというゴミも入ってる。」

「プラスチック?」と、ルイくんは、頭をかかえて悩んでいました。

「プラスチックというのはね、なかなか溶けにくいゴミなの。だから、ほーっておいたらずーっとこのままになって海がどんどんよごれの原因の一つとなってしまうの」

と、クリちゃんは心配そうに言いました。

「そういえば、ぼくが小さい時に、他のイルカさんが、こうゆうゴミを食べてしまって、胃の所がパンパンにつまって、食べものを食べられなくなってしまうから、どんどんやせていくというたいへんなことがあったんだって!」

「こわいわね。」クリちゃんは、ルイくんのはなしをきいて、ブルブルふるえていました。

ルイくんとクリちゃんはしばらく、はなしていました。

「よいことは一つもないじゃない!」

「人間たちが自分勝手に捨てて、みんなのことを考えていないじゃないか!」

と、ルイくんとクリちゃんは、こまった顔をみせながら言いあいました。

 そして、ルイくんとクリちゃんはゴミのそうじを始めました。あとから、海のなかまたちもてつだってくれて、なんとかきれいになりました。思ったよりも早く終わらすことができました。

 そうじが終わった後、みんなでどれだけ、めいわくをしているのかということをかいてかんばんをたてて、しらせました。

 その後、ゴミをすてることなく、海は、おちつくことができました。

 人間は、このかんばんをだれがたてたのか最後まで分かりませんでした。

 ルイくんとクリちゃんは、てつだってくれたみんなとあそぶことができました。こんなんをのりこえたことで、友達も多くなって、ルイくんとクリちゃんは、うれしそうに笑っていました。

 海のみんなは、「えんの下の力持ち」です。海の幸せは、「海の宝箱」から生まれるのです。

 今でもルイくんとクリちゃんのしあわせそうな笑い声がきこえてきます。                        

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