2017年度受賞作品,  ARTIST,  AWARD,  アマヤギドウ ジュン

【ざぶん環境賞】ぼくのごちそう

ぼくは海が大好き。漁師のおじいちゃんからいつも新鮮な魚や貝を食べさせてもらってい

るからです。もちろん、たまにお手伝いもします。冬以外は底引き網漁で魚をとります。重

いネットを海底に沈めて、網の中に入ったものをすくう方法です。

冬は、海苔の養殖をしています。海苔は、台風がやってきたり、急にあたたかくなったり

すると病気になりやすい。だから漁師さんはとっても注意しながら海苔を育てています。環

境汚染や家庭雑排水などにより河川が汚染され、海苔養殖の収穫量は減ってきています。そ

れでもいろんな工夫をしながら寒い中、収穫していきます。

栄養がたっぷりな海水で育った海苔は、ツヤのある黒ぐろとした色で、火であぶるとさっ

と緑色に変わります。口の中に入れるとパリパリっととろけるような感じがたまりません。

ぼくは海苔小屋のストーブで、このできたての海苔をあぶって食べるのが一番のごちそうで

す。この海苔をおにぎりに巻いて食べると、ご飯がいくらでも食べられます。

ぼくのお手伝いは、この海苔が水洗いされた後、長方形に型取りされ乾かした海苔がベル

トに流れてきたところをととのえていく作業です。どんどんどんどん次々に流れてくるので

少しも目がはなせません。ぼくは暖かい部屋の中でお手伝いしているけど、おじいちゃんや

おばあちゃんは、海の上で海苔を獲ってこなくてはいけません。とても大変なお仕事だと思

います。海水温がなかなか下がらず海苔の成長が悪い年もあったり、良いことばかりではあ

りません。

それでもぼくが一番ビックリして、うれしかったことは、おじいちゃんの海苔が、海苔の

品評会で、さぬき市長賞をとったことです。色つや、形、味を審査するもので、みごとおじ

いちゃんが賞をとったのです。ぼくの自慢のおじいちゃんです。

ぼくはいつも、食べる専門だけど、おじいちゃん、おばあちゃんが海でお仕事をがんばっ

ている姿を見て、絶対に川や海の水を汚さない。例えば、食べ残しは回収して流さないよう

にすること、使えなくなった油は、流しに流さないようにすること、河川には家庭から出る

ごみを捨てないことなど、一人ひとりの心がけしだいで大きく減らすことができます。

きれいな水を守りきれいにしていく必要があり、ぼくたちが生きていくためにも、魚が住

めるためにも、とても大切なことなのです。

おじいちゃん、おばあちゃん、来年の冬もまたおいしい海苔をストーブであぶって一緒に

食べようね。今からとても楽しみにしています。

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