2013年度受賞作品,  ARTIST,  AWARD,  市村 淳一

【ざぶん文化賞】矢部川の井堰

夏休みに、カヌー教室に参加した。

そこは、井堰の上で、水の流れがゆるやかで、湖のようだった。

その時、ふと私は、どうしてこのような井堰が、川の中に作られたのだろうと思った。

町史で調べたり、おじいちゃんに話を聞いたりした。

八女市の中心を流れる矢部川には、十五の井堰がある。一つの川に、このように多くの井堰が

あるのは、全国でも珍しいそうだ。江戸時代には、筑後地方は、矢部川をはさんで、久留米藩と

柳川藩に分かれていた。二つの藩では、田畑の作物を育てるために、多くの水が必要だった。そ

のために、堰を作って、水を自分の藩内に流れてくるようにされたそうだ。

今から、約三百五十年前(一六六四年)に、初めて、黒木井堰が作られ、その後、百八十年の

間に、十四もの堰が作られた。

トンネルを掘ったり、崖を切り開いたりしながら、工事が進められたそうだ。

実際に、井堰を見学に行った。初めて作られた黒木井堰は、川幅四十メートル位のところに堰

がつくられていた。堰の右側に、堰にたまった水が久留米藩に流れるように、幅三メートル程の

水路が作られていた。大きな岩石などを積み重ねたり、コンクリートでなだらかに水が流れるよ

うに工夫されたりしていた。

そこから五キロメートルぐらい川上にある堰を見に行った。この堰の水路は、柳川藩側に流さ

れるように作られていた。

私は、両方とも、交互に水を流すように作られていることに、とても感心した。あんなに長い

堰や水路を、機械がないのに、くわと人の手仕事で作るのは大変だったろうと思った。

家のまわりの田んぼを見渡すと、青々とした稲が育っている。秋には、黄金色の稲穂に変わり、

おいしい米が収穫される。

稲が育つために必要な水、山や畑の作物が成長し、おいしい果物や新鮮な野菜を育てる水、毎

日の生活に必要な水…。

水と人のくらしは、切り放すことはできない。豊かな水は、世界中の人々の健康やくらしを守

るために必要だ。

最近では、地球上の水不足や水の汚染が心配されている。

水を大切にするために、私は、学校からもらった「水の出しっぱなし注意

」と書かれた小さ

なシールをはることにした。

先ず、家の風呂場や台所にはった。ばあちゃんの家にもはってあげた。

「シールをはってくれたおかげで、蛇口をしめるようになったよ。ありがとう」と、おばあちゃ

んが言ってくれた。私は、うれしくなった。

小さなことでも、自分が先ず、率先して実行することが、大切であると思っている。

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