2003年度受賞作品,  ARTIST,  AWARD,  蓬田 やすひろ

【準ざぶん大賞】海と山は恋人なんだよ

ぼくは毎年、夏休み海に行きます。海に行く前の日は、わくわくしてよくねむれません。夜、まだ暗いうちにお父さんの車で、長野の家を出発します。車の中では、いつもねちゃうんだけど、海がだんだん近くなると、海のか
おりがして、目を覚ますんだ。そして、まっ青な水平線を見ると、思わず「うわあー」ってさけんじゃう。水中めがねをつけてもぐったり、砂で大っきな山やトンネルを作ったり、カニやヤドカリをつかまえたり。あっという間に一日が終わっちゃう。一年に一回だけの海だから、ぼくにとっては運動会やたんじょう日やクリスマスと同じくらい大事な日なんだよ。ぼくは、いつまでもこのきれいな海で思いっきり遊びたい。
  だから、長野に住むぼくにできる事を考えました。長野は山にかこまれています。長野からは太平洋にも日本海にもそそぎこむ大きな川の元の元がいくつもあります。「源流」って言うんだよ。それは、小さな小さなせせ
らぎだったり、わき水だったりします。この一てきの水が集まって、小川になり、大きな川になり、海に流れていくんだね。だから、ぼくはこの一てきの水を海がよろこぶような水にしてあげたいと思います。それは、きれいな水、自然の栄ようがふくまれている水です。そのためにぼくができること、それは、森を大切にすることなんだよ。雨がふるでしょ。手入れのされた森は、その雨を根っこの下にしっかりたくわえて、ゆっくりゆっくり川に流してくれます。何年もかけてきれいなわき水になったりもします。森に住む動物や虫や植物が協力してくれて、自然の栄ようがいっしょにとけだしています。だから、ぼくはきれいな海のために長野の森を守ります。植じゅ
祭で木も植えました。森林教室でこみすぎた木を切り「間ばつ」もしました。ドングリの種を育て、大きくなったら森にかえすドングリがえしもしています。学校の校庭のトチの木が元気がなくなったので、有きひ料を作って、土じょう改良もしたよ。
  山おくに行くとダムがたくさんあります。こう水になるのをふせいでくれるかもしれないけど、コンクリートのダムは、魚の通り道だけじゃなくて、海とぼくをつなぐ気持ちまで切っちゃうみたいで、さびしい気持ちがし
ます。
  きれいな海を守るために、山国に住むぼくができること、小さなことかもしれないけどみんなに広めたいです。だって、海と山は恋人なんだもん。

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