2007年度受賞作品,  ARTIST,  AWARD,  梅本依里

【奨励賞】また泳げる日が来たらいいね

「川で泳ぐのは楽しかったぞぉ」

「……え?」

おじいちゃんが言った一言に、私はびっくりした。 「川で泳ぐって……いつの時代の話だよ?」 「プール行けばいいが!」

今の時代では考えられない。だいたい川のイメージというと、汚い・危ない、というものが考えられ

る。……その川で泳いでいたなんて、おじいちゃんたちの時代の川は、どれだけキレイな水だったのだろ

うか。

今、私の家の近所の川は、はっきり言って、気持ち悪い。この前見た時は、白い泡の固まりが流れてい

た。「生活廃水?」とてもキレイとは言えなかった。いくら暑くても、あんな泡やゴミが流れている川では泳ぎたくないと思った。「昔はこの川で泳ぐことが出来たのか?」何だかさみしかった。私もキレイなころの川で泳いでみたかった。私は川が嫌いなわけではなくて、汚い水が嫌いなだけだ。どうして川の水は汚れてしまったのか。やっぱり人が悪いのだろうか。

今、私たちの地球では『環境問題』が深刻だ。生命の源、生きるために必要な「水」、その水が今、工

場や家庭から出る廃水、農薬などによって汚されている。その汚れた水は、水中にすむ生物だけでなく、農作物や魚を食べる人間の命も、おびやかすようになっている。水を汚すということは、つまり、私たち人間にも悪い影響がある。私は心配だ。このまま、水の汚染が続いたら、どうなってしまうのか。魚が食べられなくなってしまうのではないか。……まだ日本に、キレイで泳げるような川が残っているうちに、少しでも早く食い止めなければいけない。

水の汚染を、知らん顔して見ている人が、まだいるみたいだ。現実を見るのが怖いのかも知れない。自

分が何をすればいいのか考えているうちに面倒くさくなってしまったのかも知れない。だけど、一人一人が出来ることから始めなければ、何も進まないのだ。水の問題に対して、難しい対策をのんびり考えるより、簡単なこと、例えば、家庭では洗濯の時使う洗剤を、最低限少なくする。などのことを今から皆で始めたほうが良いと、私は思う。今から始めれば、私が大人になるまでに川をキレイにすることが出来るだろうか。手遅れにはなってほしくない……。自分たちの未来のために、美しい地球のために、すべ てのはじまり、生命の源「水」のために、私たちは、川を海を必ず大切にすることを誓う。

……何年後かに、海でもなくプールでもなく、キレイな川で泳ぐことが出来たら、とても嬉しい。そ

んな日が来たら、川の楽しさを教えてよ。ね。おじいちゃん。

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