【特別賞】水を守るために
僕の父は、栃木県の職員で水環境の仕事をしています。小さな頃からよく湖や川などに連れて行って
もらいました。今でもよく思い出すのは、初めて奥日光の湯の湖に行ったことです。それは「奥日光水
辺の探検隊」という行事でした。日光自然博物館のガイドさんと湯の湖を一周し、自然を観察しました。
ここには奥日光だけにしかない植物や鳥が生息しています。特に驚いたのは、めずらしい風穴に光るコ
ケでした。手こぎボートで湖に出て観察もしました。湖の水を取り調べました。虫めがねで見ると小さ
な生き物がいるのに気が付きました。顕微鏡を使うと、透明で小さく動く虫や、動かないけれど緑色で
星のようなものがありました。これがプランクトンという生き物だと初めて知りました。プランクトン
を魚が食べ、魚を鳥やけものや人間が食べます。この湖の自然のサイクルに僕は感動しました。
森と林、湖と川と海、風と雲と雨、水はすべてつながっていることを学びました。この自然のサイク
ルの中で人間も生きています。水が汚れると生物は生きていけません。
父は台所でお米をといだ水や食器を洗った水を外に捨てに行きます。僕はどうしてかといつも思って
いました。下水道処理センターで水をきれいにする仕事をしているので汚れた水を微生物が分解してき
れいな水に戻すのがたいへんな事をわかっているのです。母も父の姿を見て最近は無洗米を買うように
なりました。食後にお皿に残った汚れはふきとって洗剤を少なめに使っていると言っています。
この夏休み、僕は宇都宮大学工学部の水質測定に参加しました。そこにはイオンクロマトグラフィー
という精密な機械がありました。物質を分離することで水質測定することができました。この実験を
きっかけに理科の自由研究を「身近な水の水質測定」に選びました。水道水、越戸川の水、池の水、台
所の洗い水、酒うすめ水をパックテスト(COD)で調べました。結果は川や池の水より台所の洗い水、
酒のうすめ水が汚れが高く、水道水は最も低かったです。台所の水や酒のうすめ水はそのまま流すと
汚れの原因になることがわかりました。僕はこの実験をして、きれいな水を飲めるのがあたりまえだと
思っていた事を反省しました。世界には水不足や水質汚染で困っている国が、たくさんあります。これ
からも災害が起きて停電して、水が止まってしまうことがあるかもしれません。
僕は今の環境を当たり前に思わず感謝したいと思います。栃木県の自然に恵まれた湖や川は首都圏
の水がめになっています。僕たちが湖や川をきれいにすることで、たくさんの人がおいしい水を飲むこ
とができるのです。いつまでもきれいな水を保てるように小さなことから気をつけて水を大切にしてい
きたいと思います。


