2019年度受賞作品,  ARTIST,  AWARD,  林 香君

【水産庁長官賞】最強はだれだ

今年の家ぞくりょ行は、新がたの海。

すな浜には、いっぱいの穴があちこちにある。どうやら、カニのすみからしい。

かれの名前は、イワガニ。テトラポットをすみかとしているイワガニは、強い。大きなイワガニを、ゲットするのにパパとお兄ちゃんがいどんだ。「イテテテテーイテェー」

と、パパがさけぶ。

ぼくはこわくてたすけられない。す手ではさわれない。ティッシュ一まいをとり、チャレンジしたが、いたすぎる。こわすぎる。水もふかくて近よれない。

どうしようと思っている間にパパは、

「かくほ」

と言って、一人でクリアしていた。

パパはすごい。かごやバケツをもってこなかったから、ふくろとペットボトルにいれた。お兄ちゃんが、

「今日の食ざいをゲット」

と言って、貝をとってきた。カニを見て、

「カニ汁だな」

と言って、テトラポットのあいだをピョンピョンととびこえて、あっというまにむこうにいってしまった。

ぼくは、カニもとれないし、とびこえることもできないので、すな浜をたんけんすることにした。

すな浜にはゴミもいっぱいおちていた。ぼくの大すきな、ダンゴ虫の新せきのフナ虫がいた。すばやくて、つかまえられなかった。ぼくは食ざいも、虫もとれなかった。

三十五度をこえるあつさだったが、海風がとてもきもちよかった。ぼう波ていの所まで歩いて行くと、花がかざられていた。だれかがなくなったのかな。とにかくこわくなってみんなのところに走ってもどった。

帰りの車の中で、とつぜんパパが、

「足をつかまれた」

と言った。

えっ、ゆうれいかな、さっきのお花があったから、ぼくがつれてきたかな、ぼくはせ中がぞわぞわして、お兄ちゃんにしがみついた。

今度は、ママが、

「うわぁー」

とさけんだ。

どうしたの?何?車をとめてかくにんすると、カニが二ひきだっそうしていた。

あーあ。そりゃあそうだよね。食べられちゃうんだもん。

でもぼくは、ゆうれいでなくてほっとした。そして、かくほされたカニは、きっと勝てないと思っただろうね。ぼくも、パパにはかてない。でも、ぼくにもかてるのがある。ぼくは水泳がとくいだから。今度は、水ぎをもって、ゴーグルをもって、海にもぐって勝負だ。ふかい海にも、もぐってみたい。こわいけど、しっかりじゅんびしてリベンジだ。

よく朝、カニは、みそ汁になって、ぼくのえいようになった。

海の話をばあちゃんにした。ばあちゃんは海そだちだ。

「そのうちできるようになっから、大丈夫。波はあれてなかったか?ぼんをすぎっと、波があれるから、入ってなんねえよ」

と言われた。

なんでときいたら、

「つれてかれんだー。波にさらわれる」

と言った。

ぼくは、またぞわぞわした。昔の人の話は、きいた方が良い。ぼくはそれをしっている。ぼくは思った。勝負のあいては、ばあちゃんかもしれない。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です