【水産庁長官賞】最強はだれだ
今年の家ぞくりょ行は、新がたの海。
すな浜には、いっぱいの穴があちこちにある。どうやら、カニのすみからしい。
かれの名前は、イワガニ。テトラポットをすみかとしているイワガニは、強い。大きなイワガニを、ゲットするのにパパとお兄ちゃんがいどんだ。「イテテテテーイテェー」
と、パパがさけぶ。
ぼくはこわくてたすけられない。す手ではさわれない。ティッシュ一まいをとり、チャレンジしたが、いたすぎる。こわすぎる。水もふかくて近よれない。
どうしようと思っている間にパパは、
「かくほ」
と言って、一人でクリアしていた。
パパはすごい。かごやバケツをもってこなかったから、ふくろとペットボトルにいれた。お兄ちゃんが、
「今日の食ざいをゲット」
と言って、貝をとってきた。カニを見て、
「カニ汁だな」
と言って、テトラポットのあいだをピョンピョンととびこえて、あっというまにむこうにいってしまった。
ぼくは、カニもとれないし、とびこえることもできないので、すな浜をたんけんすることにした。
すな浜にはゴミもいっぱいおちていた。ぼくの大すきな、ダンゴ虫の新せきのフナ虫がいた。すばやくて、つかまえられなかった。ぼくは食ざいも、虫もとれなかった。
三十五度をこえるあつさだったが、海風がとてもきもちよかった。ぼう波ていの所まで歩いて行くと、花がかざられていた。だれかがなくなったのかな。とにかくこわくなってみんなのところに走ってもどった。
帰りの車の中で、とつぜんパパが、
「足をつかまれた」
と言った。
えっ、ゆうれいかな、さっきのお花があったから、ぼくがつれてきたかな、ぼくはせ中がぞわぞわして、お兄ちゃんにしがみついた。
今度は、ママが、
「うわぁー」
とさけんだ。
どうしたの?何?車をとめてかくにんすると、カニが二ひきだっそうしていた。
あーあ。そりゃあそうだよね。食べられちゃうんだもん。
でもぼくは、ゆうれいでなくてほっとした。そして、かくほされたカニは、きっと勝てないと思っただろうね。ぼくも、パパにはかてない。でも、ぼくにもかてるのがある。ぼくは水泳がとくいだから。今度は、水ぎをもって、ゴーグルをもって、海にもぐって勝負だ。ふかい海にも、もぐってみたい。こわいけど、しっかりじゅんびしてリベンジだ。
よく朝、カニは、みそ汁になって、ぼくのえいようになった。
海の話をばあちゃんにした。ばあちゃんは海そだちだ。
「そのうちできるようになっから、大丈夫。波はあれてなかったか?ぼんをすぎっと、波があれるから、入ってなんねえよ」
と言われた。
なんでときいたら、
「つれてかれんだー。波にさらわれる」
と言った。
ぼくは、またぞわぞわした。昔の人の話は、きいた方が良い。ぼくはそれをしっている。ぼくは思った。勝負のあいては、ばあちゃんかもしれない。


