【ざぶん環境賞】屋久島の水
この夏、僕は鹿児島県の屋久島に行きました。屋久島は周囲百三十キロメートルの円形の島で。島の九十パーセント以上は森林です。高い山が幾つもある美しい島で、世界自然遺産に登録されています。
僕は、横河渓谷という美しい川で「沢登り」を体験しました。まず水着の上からライフジャケットとヘルメットを装着し、足がすべらないように沢足袋を履きました。ガイドさんの案内で川に入ってみると、水が透き通って緑色に光っていました。暑い日でしたが、水はひんやりと冷たく、山の上から流れてきている水なのだと思いました。一時間半ほど岩の上や川の中を歩いて上流にたどり着くと、深い森の中、大きな岩の間に川が広く深くなっている場所があり、岩の上から川に飛び込んで遊びました。川の奥深くまで入っていくような不思議な感覚で、とても気持ちが良かったです。
また、蛇ノ口滝という山の中にある滝を目指して山登りをしました。森の中は涼しく湿っていて、見渡す限りあざやかな緑色の苔が岩を覆っていました。途中で何度も沢の水を飲みながら、約三時間歩いて滝にたどり着きました。目の前に迫る大きな岩を何十本もの細かい滝が流れていてとてもきれいでした。
屋久島は海も美しくて、たくさんの魚がいます。永田いなか浜は、アカウミガメの産卵地で、ウミガメの卵を保護して、ふ化した子ガメを海に返す取り組みをしています。
屋久島はなぜこんなに自然が豊かなのでしょうか。「屋久島は月のうち三十五日は雨」といわれる程、雨が多い島です。これは、周りの海から上がった水蒸気が、山にぶつかり雲海となって雨を降らせるためです。屋久島は千メートル以上の山が四十五もあるため、雨雲ができやすいのです。屋久島は約一万四千年前に花崗岩が隆起して出現した島です。岩でできているので、雨水は土に吸収されることなく、約百四十ある川や谷を下ります。そして、森を美しくうるおした水は、海に戻ります。そしてまた水蒸気となり、雨を降らせるのです。屋久島といえば何千年も生きている縄文杉が有名ですが、なぜ何千年も生きられるのかというと、栄養分の少ない花崗岩の上でゆっくり成長することと、雨が多い環境で樹脂を多く蓄え、木が腐りにくくなるためです。雨が杉の寿命を延ばしているのです。
屋久島の自然は、僕に水の大切さを教えてくれました。水は僕たちが生きていくためには欠かせないものです。僕たち人間の身体も三分の二以上は水分でできています。水はとても大切ですが、日常生活の中では、水の大切さを忘れてしまいがちです。自然も人間も水無しでは生きていけません。人間が汚さなければ、水はとても美しいものです。僕は屋久島で学んだことをきっかけに、水と環境保護に関心を持ち、自分にできることをしていきたいです。


