【ざぶん環境賞】綺麗な川と自然、汚い川と人間
僕の家の近くに、「五味川」という、橋をまたいだ川が流れています。それほど大きくな
いのですが、地域の隅々まで広がる交流の深い川です。小さい頃は、夏の夜に蛍が飛んでき
て、家族で観に行って楽しんだり、川に入って遊んだりしました。つまり、川に入れるくら
い水が綺麗だった、ということです。
僕たちは小学六年生の時、総合的な学習の時間に、味岡山という小さな山や先程述べた五
味川など、地域の自然と交流する、「自然いやし隊」というチームで活動していました。す
ごくいい体験でした。ただその活動も、決して容易ではありませんでした。初めて知ったこ
とや、驚いたことがたくさんありました。その一つが「川の汚さ」です。昔遊んでいた頃と
は似てもつかない、蛍一匹飛んでこないような、ゴミや雑草だらけのにごった水でした。
正直、川に入って掃除するのがいやでした。嫌々入ってみると、空き缶のポイ捨てはもう
当たり前という感じで、何かのコードや、壊れたタンクのようなもの、ひどいものではテレ
ビがまるごと一台捨ててありました。危険物もたくさん見つかりました。そんな衝撃的とも
いえる川の現状を目の当たりにして、なんでゴミを平気で川に捨てることが出来るんだろう
と思いました。テレビを子供だけで捨てられる訳ありません。環境を汚すな、と大人たちは
言っているけど、結局環境を汚しているのは大人たちじゃないか。直接的に、しかも大事な
地域の川に僕は、地域環境サポーターという活動もやっています。これは坂井市が学校単位で行って
いるもので、自分の学校でどのような環境への配慮を行っているか、というテーマで会議を
したり、実際に自分たちで調査してみたりします。その召集がかかり、調査内容は「竹田川
に生息する生物の調査」というものでした。生息する生物によって川の綺麗さが違うそうで
す。
五味川の掃除を経験した僕は、竹田川もすごく汚かったら嫌だな、と思いながら向かった
のですが、実際は僕の予想とかなり反していました。山の近くを流れるそのゆるやかな速度
の川に足をつけてみると、身震いする程冷たく、そして、ものすごく水が綺麗でした。調査
などしなくても、一目でわかる程澄んでいました。小さい頃に遊んだ時の、懐かしい記憶が
もどってきました。竹田川はずっと山に沿って流れているので、人間がポイ捨てなど出来な
いような所なのです。何か神聖な場所にいるような気がしました。
綺麗な川は自然が育て、汚い川の根源まで辿ると、やはり人間なのです。当たり前の事な
のですが、現に川が汚いのは、不法投棄はいけないとわかっていながらも、捨てる人間がい
るからです。また、蛍が飛び交うような、綺麗な川にする為に、一人一人が川への配慮の心
を持つべきだと思いました。


