2014年度受賞作品,  ARTIST,  AWARD,  白川 郁栄

【特別賞】サケの通るふるさと

私が五年生だった冬、飼育委員会でうさぎのお世話とまだ小さいサケのえさやりをしていました。ま だ小さいサケの赤ちゃんが私たちが日々毎日あげたえさでどんどん大きくなり、最終的には鳳至川に 返しそれからもっと大きくなることを初めてしったとき、私たちはあるいみサケたちのちょっとした親 になるんだなと思いました。サケたちを大きくして無事に川に返す、それが飼育委員のしめいだとその ときの心におさめました。

いよいようさぎのお世話とサケのえさをやる自分の当番の日、まだえさのやり方をしらなかった私は 先生におそわりながらやっていました。

「大きくなるんやぞ」

と先生がえさをやりを終わったあとにときどきいっていたことを私は今でもはっきりおぼえていま す。それから私は毎朝学校に来たとき、サケたちの様子を見て今日も元気なことをたしかめるようにな りました。ときどきサケのえさやりを忘れてあわててあげていた人をろう下で見た時、私はサケの気持 ちになって、きっとサケはおなかをすかせてまっていただろうと、心の中で思いました。

どんどんと月日がたってサケたちが大きくなってきたころ、飼育委員会ではサケをもうそろそろ川へ 返すことを決めていました。サケを川へ返すための作業は大変で、放課後おそくまでがんばっていまし た。いままでサケにえさをやっていた日々を思い出すと、なんだかさみしくなって、そのうちだまった まま作業をしていました。でもサケたちにとってはまだまだこれからの人生があり、また大きくなった ら鳳至川にもどってくるという未来があるので、サケたちを川へ返すとき、思いをこめて川にやさしく流しました。

今、五年生だったときを思い出すと、サケは元気かなと思うようになりました。サケがふるさとにか えってくるころは、もっと川がきれいであってほしいと思います。

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