2010年度受賞作品,  ARTIST,  AWARD,  文星芸術大学

【特別賞】水の大切さ

ある日、私は体調が悪くて、病院に行ってから、学校へ向かっていました。そのときのこと。いつもの

道を一人で歩いていると、後ろから風がふいてきました。道に散り落ちていた桜の花びらが風に舞い上がり、花びらと私とは一緒に歩いているようでした。 ササササッー。サァー。

クルクルクル…。フワァー。

竜巻のように、桜がうずになって舞い上がりました。そして、四方八方に飛び回っていきました。

ふと見ると、小川の水面に無数の花びらが散り落ちました。私はその風景を見ていて、なんて美しいの

だろう。今でも、水面に浮かんで流れていく桜の花びらの風景は、心に思い描くことができます。

そんな私達を感動させてくれる桜も、水がなければ美しく咲くことができません。水はどんなものに

も必要不可欠です。

「ねえ、おばあちゃん、もし水が止まったら、うちはどうなるのかな?」 「そりゃあ、生活できなくなるでしょ」

ある日、ふと思いついた私は、祖母にこんな質問をしてみました。たしかに、今の世の中は水がなけれ

ば、ほとんどのことができません。水がなければ、洗濯ができない。食べる物を作ることができない。皿を洗うことができない。お風呂に入ることができない。水遊びができない。そして、もちろん、私達は生きていくことができません。私達の生活の中で、水はなくてはならない

存在なのです。その水を私達がどのように使うべきか、それは教えてもらって理解することではありません。

祖母が子供のときは、一軒に一つは井戸があったそうです。そして、毎日そこから水をくみ、お風呂や

食事に使ったと言っていました。小学校のときから、水くみなどの手伝いをしていて大変だったそうで

す。

それを考えると、今の生活はなんて幸せなのだろうと皆さんは思いませんか。私は、その話を祖母か

ら聞いたときは、自分の幸せを改めて感じました。

今の私達に足りないもの。それは、「幸せを感じる心」だと考えます。今が当たり前だと思ってしまい、苦労してきた祖母達の気持ちなど考えおよばなくなっています。

「便利になったなぁー」

祖母は、口グセのように言っています。片手一本で簡単に水がでてくる生活。 水は命。宝です。これからも、水を大切にして生きていきたいと思います。

『清里』の文字に、私は水との運命を感じます。「清」のさんずいは、水を表す。この清里。水の里に生まれてきた縁を幸せに思い、どの地域よりも水を大事に使っていきたいと、私は思います。「清里」で育った誇りを胸に生活していくことを、今ここに誓います。

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