2007年度受賞作品,  ARTIST,  AWARD,  藤生 真梨

【奨励賞】四季水

春になる

雪どけの水が小川をさらさら流れてくる 萌芽の季節を迎え眠っていた虫たちが

長い冬眠から目を覚ます 啓蟄の季節を迎え

眠っていた虫たちが長い冬眠から目を覚ます 春になる

全てのモノが雪どけ水をゴクリと飲み 春になった

夏になる

雨によって溜まった水が川の水がかさを増す 梅雨の季節を迎え

カタツムリが紫陽花の葉を散歩する 夕立の季節を迎え

傘を忘れた少女たちが白雨を見つめている 夏になる

 

全てのモノが雨に打たれ

夏になった

秋になる

どこか遠くの家でご飯の炊ける音がする 収穫の季節を迎え

豊かな水で育った稲穂が白米へと姿を変える 紅葉の季節を迎え木々は我々を育ててくれた雨に感謝する 秋になる

全てのモノが一番キレイに見える

秋になった

冬になる

やさしい雪がふわふわと降ってくる

冬眠の季節を迎え

また植物たちは永い眠りにつく

新しい年を迎えみんなが今年も無事であるようにと祈っている

 

冬になる

全てのモノが空を見上げ春の日差しを心待ちにしている 冬になった

そして、また春に戻る

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