2008年度受賞作品,  ARTIST,  AWARD,  千葉 知司

【ざぶん環境賞】命について

 

私は、小学校六年生までずっと、生きていて当たり前だと思っていました。

 

小学校六年生の時に総合の授業で、貧しい国の子供達について学ぶことになりました。私

は最初とてもめんどうくさくて、あまりやる気がありませんでした。

 

けれどある日、学校に池間哲郎さんという人が来ました。池間さんは、NPO法人「アジ

アチャイルドサポート」の代表理事であり、アジアの貧困地域において支援活動をしている、

すばらしい人です。彼は私達の学校に、貧しい国の子供達についての講演をしに来ました。

 

その中で、私にとって一番印象に残っているのが、一人の少年のお話でした。その彼はマ

ンホールの中に住んでいて、池間さんと出会い、一緒にベンチにすわって話をしていたそう

です。池間さんがその子に一つガムをあげると、彼は自分の仲間を三人よんで、その一つの

ガムを四等分にして、みんなでわけて食べたそうです。池間さんは一年後、その少年をさが

してまた戻ったけれど、その少年はすでに亡くなっていたそうです。私は泣きそうになりま

した。

 

あと一つ印象に残った話がありました。今度は一人の少女の話でした。

「あなたの夢はなんですか?」 と聞いたら、

「私の夢は大人になるまで生きることです」

と彼女は答えました。とてもおどろきました。今、私達は当たり前のように生きて、当たり

前のようにごはんを食べて、ちゃんと住む所もあります。なのに国が違うだけで、私達と同

じような子供が毎日はたらいて、ごはんもろくに食べられず、家もなく暮らしています。私

は言葉が出ませんでした。少し自分がはずかしくなりました。ごはんを食べられない子供達

がいるのに、自分は今まで好き嫌いをして、ごはんを残して、ぜいたくだなと思いました。

 

私達の小学校で六年生は、カンボジアの子供達のために募金活動をすることになりまし

た。十万円あれば井戸が作れて、カンボジアの子供達が水を飲めるようになります。私達は

一生懸命、お金を集めました。結果、十万円以上の募金に成功して、カンボジアに寄付する

ことができました。

 

池間さんは、

「一つの井戸で約百人の命が救える」

と言っていました。私はこの募金で、約百人の命を救ったと思うと、本当に嬉しさがこみ上

げてきました。

 

この学習を通して、私は自分がどれだけぜいたくしていたかを自覚させられました。それ

から私はできるだけ好き嫌いをしないようになりました。

 あと私は、この学習で自分は生きていて当たり前じゃないんだと思いました。命とは一回

かぎりのものであり、私達は常に、毎日生きている事に感謝すべきだなと思いました。私は

これからカンボジアや貧しい子供達の事を頭に思いうかべて、大人になるまで一生懸命生き

たいと思います。

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