2008年度受賞作品,  ARTIST,  AWARD,  千葉 修平

【ざぶん文化賞】水と三人の娘のお話

 

昔、三人の娘が旅をしておりました。

 

ある日娘たちは、天まで届きそうな高い高い山へたどり着きました。その山には、年を

取った魔女が住んでおりました。魔女は、山をこえられず、と中で息絶えた旅人を食ってい

るのでした。

 

三人の娘は山をこえました。魔女はくやしくてくやしくてたまりません。三人の娘の前に、

魔女が立ちはだかりました。

「お前たちはよく山をこえられた。ほうびをさずけよう」 これは魔女のわなだったのです。

 

一番上の娘は、「どんな宝石にも勝る宝石がほしい」と言いました。魔女は落ちている石

を拾い、与えました。

 

二番目の娘は、「美しい服がほしい」と言いました。魔女はそれも与えました。

 

三番目の娘は一番かしこく、魔女を信じませんでした。娘は、「水がほしい」と言いまし

た。魔女は泉の水を与えました。

 

そして、三人の娘は町へ行きました。一番上の娘は宝石を見せびらかし、自まんしました。その夜、娘は何者かに殺され、宝石はうばわれました。魔女は娘を食いました。

 

二番目の娘は美しい服を着て、町中を歩きまわりました。ところが少し服が傷付くと、娘

は悲しみ死にました。娘は魔女に食われました。

 

三番目の娘は、その水を貧しい人に分け与えていました。水が無くなると、娘はまた旅を

続けました。魔女は三番目の娘を手に入れられませんでした。

 

娘は自分の子に、水が全ての始まりで、水がなければ生きていけない事を教えました。娘

は、水・火・地には何も勝てないことを知っていたのです。

 娘は、幸せに暮らしていきました。

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