2014年度受賞作品,  ARTIST,  AWARD,  小辻 希

【特別賞】海と生き物たち

今まで、海に関する生き物、特に哺乳類の仲間を想像すると、クジラやイルカ、アザラシしか思い 浮かばなかった。また、私にとって海というイメージは、東日本大震災の大津波の恐怖をテレビ等で 知ったため、これまでは「海は怖い」というだけだった。だが、この夏休み、海辺の生き物、そして海 のイメージが、次の二つの事によって変わった。

一つは、夏休みの課題の「沖縄新聞」作りである。自然分野をまとめるにあたり、海に囲まれた沖縄 の生き物に興味を持った。本州にはいない生き物がたくさんいる。その中でふと出てきたのが、国指定 の天然記念物になっている「イリオモテヤマネコ」だ。このイリオモテヤマネコ、家庭で飼われている ネコとの違いは、水辺で生活しているという事である。その時「ネコと海・川との関係とは何か」とい う疑問にかられ、調べてみると、どうやらイリオモテヤマネコの生態自体が、住みかである西表島の美 しい自然と関わっているようだ。イリオモテヤマネコは西表島の頂点と言われていて天敵はいなく、ネ コ科では珍しく水を恐れずに水浴びをするだけではなく、泳いで水中にいる海を汚す獲物を捕獲して いる。全く水とは無関係だとばかり思っていたネコ。きれいな海を保つ事に陸地に生息している哺乳類 も関係している事を知った。

さらに、二つめの出来事で動物と海との関係の素晴らしさに気づくことができた。それは先日の日曜 日、ふとテレビを見てみると、沖縄とは真逆の北海道にしかいない「ヒグマ」についての番組が放送さ れていた。何気なく見ていたら、森にしか生活していないと思っていたクマが北海道の知床の海岸を親 子で歩く姿が目に入った。その番組の内容は大自然で生きぬく厳しさについてであった。ヒグマは、山

と海の自然のために大きな役割を果たしているのだ。ヒグマによって海の栄養が森へ渡り、そして山へ、 最後に海へと戻っていくのである。そして、栄養が行き渡った海産物を私たち人間が頂いている。ヒグ マのおかげで私たちは、いつもおいしい北海道のサケやサンマ、カニ等を食べられるのだ。しかし、自 然がどんどん人間の手によって崩されていけば、ヒグマの住み家がなくなり、海への栄養もとざされて しまうのだ。

「海」とは、ただ魚やクジラがいるのではなく、陸で生活している生き物たちの命をつなぐ大事な源な んだと改めて考えさせられるものだった。

私たちの命の源となり、また美しい景観を楽しませてくれるのが「海」である。きれいな海の色は心 を豊かにしてくれる。そして、海によって地球上全ての生き物の命がつながれている。この「海」の自 然を守るために、これからできることを考えてみたいと思った夏休みだった。

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