2014年度受賞作品,  ARTIST,  AWARD,  山﨑 有美

【特別賞】温泉でザブーン

そーっと、つま先を入れます。よく温度をたしかめて、足からお湯につかります。一気にかたまで、 「ザブーン」

「あー、気持ちいい」

私は、毎年何回も温泉へ連れて行ってもらいます。温泉は、大好きです。

私が住む福島には、たくさんの温泉があります。白いお湯、茶色のお湯、とうめいなお湯、しょっぱ いお湯、とてもあつくてビリビリするお湯、ゆで玉子のにおいのするお湯、種類もたくさんあります。

夏休みに、高湯温泉に行きました。福島市の西側のあづま山にある高湯温泉は、白いお湯でゆで玉子 のにおいがします。においは、いいにおいというよりもとてもくさいです。いおうのにおいと言うらし いです。でも、牛にゅうのような白いお湯は、青い空とよく合っていて、まろやかで、すごく気持ち良 く、くさいにおいなどわすれてしまうくらいです。温泉のそこの方に、白い粉がたまっています。さわ るとふあっとして、白いあじさいがさくようにまい上がります。ゆっくり温泉につかると、おはだもつ るつる、すべすべになります。

帰りの車の中で、後ろをふり返ると、あづま山のちょう上が見えます。山のちょう上には、大きな雲 がかかっていました。雨がふりそうな真っ黒な雲です。山に雨がふったら、雨水はどこに行くのだろう。 全部川になってふもとに流れてくるのだろうか。ふと思って、父に聞いてみました。すると、

「川になってすぐにふもとへ流れてくるのもあるけど、土にしみこんで、多くは地下水になるんだよ。 そして、時間をかけて、わき水やし水、温泉となって地上に出てくるんだよ」

と、教えてくれました。

山にふった多くの雨は、そのまますぐにふもとまで流れてきません。多くは土にしみこみ、地下水と なり、森の木にすい上げられます。森のダムとよばれ、私達をこう水から守ってくれます。

地下水の水は、ふもとでくみ上げられ私達の飲み水になるのです。と中で火山に温められて、温泉の お湯になるかもしれません。今、ふった雨は、明日、私達の前に顔を出すかもしれないし、一か月後、 一年後、いや百年後、長い時間をかけて、ひょっこりと顔を出すかもしれないのです。

雨は、私達が今使う飲み水となるだけでなく、未来の人達の飲み水でもあることをわすれてはいけ ません。今日、私が入った温泉のお湯が、未来の人達が入る温泉のお湯かもしれないことを決してわす れてはいけないのです。

水が、いつでも、ひょっこりと私達の前に出てきてもいいように、自分自身のためでなく、未来の人 達のためにも、水やかんきょうを大切にしなければならないと思います。

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