2008年度受賞作品,  ARTIST,  AWARD,  山下紫布

【特別賞】勇者のヒトデ

「あー。きょうも海は、おだやかだなー」

と、毎朝、海でつぶやいている。ぼくはそんなに動かない。岩にひっついている。そして昼になると、

「あー、ねむよーし、もっとねよ。グーグー」

そして、いつも友だちに、

「おいー。またねるのかよ。ひー」

と言われる。申しおくれました。ぼくの名前は『ひー』、よろしくおねがいします。

 

このごろ海が暑いんですなぜかは知らないけど、みんなは、

「人間がいけないんだこの前も、ゴミをすてていった。もー、ゆせねー」

と、いつも言っている。ぼくは気にしていない。何とかなる。そして、ねた。ぼくは、ねると変なゆめをみる。あこがれの『星』だ。いつも「おんなじ形なのに…」と思う。ずっと見ていると、人間達が見える。

よく見ると、海にゴミをすてているやつがいるそして、「あなたは、たびに出るのです」と言う声が

きこえる。いつもいつもきこえる。知らない声が…。

 

次の日。

「キャー」

台風だ。ふんばってぼくはひっついているけど、はなれた。 「わー」

「おおっ。ひーが飛んでる」

と言う声が聞こえた。「その前に助けろ」という前に消えた。そして気がつくと、知らないところにいた。

「おー、おまえ新人かー」

と、暗い所からキズだらけのエイが出てきた。

「あ、あなたはだれ?」

「おれはカズ。一番最初にきたのがおれだ」

えらそうなやつだと思ったが、一番たよりにできそうなやつだった。 「ここはどこ?」

と、ひーが思っていたことを聞くと、

「ここはブラックゾーン。温暖化のせいで台風がおこり、そして住んでいた所から飛んできた魚があつまる場所」

「そっかー。知ってる、温暖化って。やだよね」 「おまえ、止めてくれるか?」

「えっ、むりだよ。できっこない」「できる。おまえ、よく変なゆめ見るだろ」 「うん」

「それがしょうこだ。おまえは勇者だ。旅に出ろ、とか言うだろ。この先に小さい光る石がある。その石は、人間が水の大切さに目ざめるスイッチみたいな物だ」 「やってみる」

「いけ、勇者よ」

その場所へ向かうとちゅう。

「わっ、また台風だ。けど、もう少しだ」ひーはがんばった。ずっとずっと一人で、そして…。

「あったー、あと少し」

そして、行こうとしたら…何かとがったものにぶつかった。 「いた、いたっ」

それは、とげ。ひーは血だらけになっても行った。命があぶないのに…。そして、ひーは石をとった。そのとたん穴からキレイな水がいっぱい出た。 「みんなは助かった」

 

そして、ひーは気を失った。気づくとそこは空の上。

「わっ、やっぱり死んじゃったんだ、ぼく。だけど、みんなすくわれたし、やっと夢がかなった。星になれた」

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