2006年度受賞作品,  ARTIST,  AWARD,  今城晶子

【奨励賞】亀の水

私の家にはミドリガメが三匹いる。彼らは今年の冬に学校から私の家にやって来た。学校に亀の飼育を

禁止するという知らせがきて、亀が学校にいられなくなってしまったのだ。私は三匹引き取った。動物好きというのもあるが、亀は水に浮かばせておけばいいだけ。と私は飼育を簡単に思っていたからだ。

ところが亀の飼育は予想以上に難しいものだった。日に当てないと病気になってしまうので、日に当て

てあげないといけないし、そのミドリガメ達は大きくて立派な亀だから水槽のスペースも結構必要だっ

た。餌もたくさんやらなければならないし、水温にも気をつけなければならなかった。一番大変なのは水替えだ。三匹いるとなると排出物や餌の食べかすで、すぐ水は汚くなってしまう。汚い水の中では亀はすぐ病気になってしまうので、私はほぼ毎日水を替え水槽を洗っている。 私は水替えの時、いつもこう呟く。

「なんで、簡単に水を汚すのか」と。

ゲージをいくらピカピカにみがいても、澄んだきれいな水に替えても彼らは一日ですぐ汚くしてしまう

からだ。しかし、この三匹にとっては生活上水を汚してしまうことは仕方ないことだ。彼らは水がないと生きることはできない。それは私達人間を含めすべての生物にも当てはまることだ。

亀と人間は似ていると私は思う。水がないと生きていけないところ、食べ物がないと生きていけないと

ころ、それと水をすぐ汚してしまうところ、などである。試しに亀を人に、人を地球として、置きかえ

考えてみた。

人間は水のはった大きな水槽の中に浮かぶ島に住んでいる。地球から貰う食べ物で空腹を満たし、時々

澄んだ水を飲んで喉の渇きを潤している。水は地球が替えているから澄んでいていつも綺麗である。

しかし、人が増えるにつれ水はにごるようになってきた。それは陸につくられた工場や家から流れ出る

汚水のせいだ。汚くなるたびに地球は水を替えるが、すぐ水は汚れ、しまいに水を替えるのにつかれて

しまってしなくなってしまった。汚い水では人は生きていけなくなってしまう。

もしこのまま地球が水を替えることをやめてしまったら……。汚い水しかなくなったら……。人は、生

きていくことができない。現在、社会問題の一つである水質汚染も、地球が疲れ始めたという合図なら

ば、私達はそれを無視してはいけない。そして、人間=亀(水を汚す)。地球=人(水を替える)ということを考えなければならないのだ。それには私達人間が水をもっと大切にすればいい。大切にしていかないからこそ汚く使ってしまうのだ。そうすれば、地球も水ももっと綺麗になるのだろう。水に困っている人も環境問題も無くなるのだろう。きっとなってくれるはずだ。

亀の汚い水は私に様々なことを教えてくれた。水は大切であるということや、そして水を綺麗にする

という重大さと地球の苦労を。

三匹の亀たちは綺麗な水の中で生きている。それがいつの日にかの地球の姿になってほしいと私は思う。

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