2011年度受賞作品,  ARTIST,  AWARD,  今野 真美

【特別賞】森林のはたらき

水源の森についた。

「ゴーゴー」と音が聞こえた。音の方に行ってみると、白いしぶきをあげてながれ落ちる滝が見えた。

 

 

 

谷川にそって山道を登って行くと、ひんやりとしてさむかった。

山道から林の中へ入ってみた。上を見ると、木の葉がいっぱいしげっていて、空が見えないほどだった。 二百年もたっているすぎの木は、上のほうで、大きな枝が二つに分かれていた。あんまり大きいのでびっくりした。しばらく立ち止まって見上げていた。

 

お昼頃になると、木の葉の間からこもれびがさしこみ、下の木の葉がきらきらと光って、とてもきれい

だった。

 

 

地面は落ち葉ばかりで、土がぜんぜん見えなかった。 じいちゃんが、

「落ち葉は、何枚重なっているかな」

と言って、ぬれた黒っぽい落ち葉をめくりはじめた。一枚、二枚、三枚、四枚…十五枚めくると、やっと、 黒っぽいぬれた地面が出てきた。葉っぱがくさったような、やわらかい土だった。

「ほら見てごらん。こんなにして水がたくわえられているんだよ」

と、じいちゃんが教えてくれた。

 

しばらく山道を登っていくと、岩の間から、きれいな水が、ごくごくと湧き出していた。手を水の中に

つけてみると、とってもつめたい。温度計ではかってみると、十五度だった。

 

このつめたい水に、家から用意してきたソーメンをひたして食べることにした。冷たい水をボールに入

れ、ソーメンを入れた。

「ワー、おいしい。はじめてこんなにおいしいソーメンをたべたね」 と言ったら、じいちゃんやおかあさんも、

「本当においしいね」

と、うれしそうだった。

「こんなにおいしいソーメンを食べられるのも、森のおかげだね」 とじいちゃんが言った。私は何杯も食べたあと、

「森さんごちそうさま」

と言った。

 

森は、水をたくわえたり、温度を下げたりして、私たちの生活に役にたつ仕事をしていることを知るこ

とができた。

 

森を大切にしなければ、ばちがあたると思った。

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