2014年度受賞作品,  ARTIST,  AWARD,  佐藤 優子

【特別賞】キレイになることを信じて

私は小さい時から海が好きだった。家族でカニ釣りに行ったり、犬の散歩に行ったり、友達と泳ぎに 行ったり・・・。嫌なことや悩み事があると、夕日を見に行ったりもした。海を眺めていると心が安らぐ。 海に行くと楽しいことがいっぱいある。だから夏は楽しかった。冬になると海は波が高くなるし、海水 が冷たくなるから、海で遊ぶことができなくなった。冬はいつも夏が待ちどおしかった。

いつものように海に遊びに行ったとき、私は足に鋭い痛みを感じた。見てみると、足の下にはりがね が落ちているではないか。「誰だよ。こんなところにはりがねを捨てるなんて、マナーがないな・・・」 怒りがこみ上げてきた。しかし、周りをよく見てみると、はりがねが大量に捨てられているではないか。 きっとカニ釣りをした後に、いらなくなったはりがねをポイ捨てしたのだろう。家に持ち帰って捨てる のが面倒だから。捨てた人たちは、皆のことを考えていない。自分のことばかり考えているのだ。もし 自分が同じ目に遭ったら、足にはりがねがささったら不快な思いをしないのだろうか。

いらいらした気持ちで家に帰り、数日後にまた海へ行くと、私は信じられない光景を目にした。家族 で遊びに来ていた人たちが、食べ終えたカップラーメンのごみを持ち帰らず、その場に置いて、知らん 顔をして帰っていったのだ。ショックだった。キレイな海で遊ぶのと、ごみだらけの海で遊ぶののどち らがいいだろうか?私は絶対にごみだらけの海で遊ぶのは嫌だ。海が好きだったのに、ごみを捨てら れる光景を目にしてから、私は海に行くことに少し抵抗を感じるようになった。

中学校に入学してから、学校行事に、海をキレイにする「クリーン作戦」があることを知った。夏休 み前にクリーン作戦が行われて、私は久しぶりに海に行くことになった。そこで見たのは、やっぱり前

と同じ光景だった。プラスチック、ガラスの破片など、さまざまなごみが捨てられていた。中学三年に なった今も、毎年クリーン作戦をしているが、やっぱり毎年ごみが捨てられている。それでもいつか海 がキレイになることを信じて、私たちはごみを拾い続けている。

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