2011年度受賞作品,  ARTIST,  AWARD,  乾 涼子

【特別賞】水が出ることに感謝

 

泳ぐのは苦手な私ですが、今年の夏ほど水辺を遠く感じたことはありませんでした。多くの人が知っ

ている福島第一原発の事故の影響で、県内の小中学校では屋外でのプール授業を見送り、そして風光明 媚な、いわき七浜でも遊泳は禁止という重い判断を下す結果となってしまいました。

 

また、震災の影響で、いわき市でも断水状態が続き、市内の約九四パーセントが復旧するまでに三月十

一日から四月九日までの長い期間がかかりました。

 

水をもらうために、泉浄水場にも家族と何度か通いました。浄水場は長蛇の列で、約二時間並びまし

た。前に並んでいたおじさんの話では、私たちの行った前の日は、四時間ぐらい並んだそうで、私たちが 行った日は、早い方だったそうです。その話を聞き、私はとても驚きました。

 

バケツに入れた水は予想以上に重く、車まで運ぶのはとても大変でした。泉浄水場には小学生の時に、

遠足で訪れたことがあったのですが、まさかこのような形で再び訪れることになるとは夢にも思いません でした。

 

水道が復旧したときの喜びは、今でも忘れられません。水道の復旧工事にたずさわってくれた多くの

方々や、不眠不休で浄水場で水を配布してくれた職員の方達には本当に感謝しています。

 

この体験を通して、私は、水がまさに「生命の源」であると痛感しました。そして、水に対する意識が

自分でも驚くほど変化しました。「手を洗う時に使う水は最小限にしよう」「お皿やコップを使う回数は、 なるべく少なくしよう」など、つねに節水をこころがけるようになりました。また、蛇口をひねれば水が 出てくるという当たり前のことが、本当にありがたく感じるようになり、毎日水が出ることに感謝して生活するようになりました。これからは、人間の生活の根幹である水を、より有効に利用できる方法を学ん でいければいいな、と思いました。

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