【ざぶん環境賞】用水路の生き物
2022年9月7日
ぼくの家から、友達の家へ行く途中に、用水路がありました。そのわきには、背の低い木
が一本植えてありました。夏はその木が、日かげを作っていて涼しく、小さい生き物が集まっ ていました。水もきれいでアメンボやトンボなどもいました。でも、大雨が降るとあふれて しまって、道が通行止めになることもありました。
六年生の時、突然、用水路で工事が始まりました。まず、シャベルカーが中に入って、土
を掘り始めました。次に、木が切られました。周りの草も刈られて、残ったのは、切り株と 少しの草だけでした。きれいだった水はよごれ、流れがよどんで、生き物たちの姿が見当た らなくなってしまいました。
僕は、その様子を見て、洪水は防止できても、生き物が少なくなる一方で、この木の周り
や用水路で生きていた物たちが、かわいそうだと、思いました。周りの大人たちは、そのこ とに気付かず、工事が進むことを喜んでいたようでした。
一ヶ月で工事は終わり、新しくなった用水路は、まっすぐに直されて、コンクリートで固
められていました。草が生えていた所もコンクリートになり、まわりの畑や田も、住宅地に 変わってしまいました。
今では、どんなに大雨が降っても、あふれることも、通行止めになることもなくなりまし
た。でも、新しくなった用水路の水は、よどんだままで、一向に元に戻る気配がありません。
水がない所に住めないアメンボやトンボは、戻って来ません。
ぼくは、人間には便利になっても、生き物にとっては自分たちの住み家を荒らされて、不
便になったのだと感じました。人間にとっても便利で、生き物も住みやすい用水路を考える のは、人間の責任だと思います。
たくさんの命を育てていた用水路をなくさないでほしいです。


