2006年度受賞作品,  ARTIST,  AWARD,  林 香君

【特別賞】海の色

あおい

と思って沖縄の海を眺めた

サンゴが綺麗なあおい海

その中に入るとひんやりとした心地よいものがあった ぷはっ

海水がたくさんの粒になってほとばしる

私は思いっきり泳いだ

この澄んだサンゴの海を

まるで〝平和〞な

沖縄の海を

水とは不思議なもので

すくい上げてみても隙間からすりぬけてしまう

神秘的な太陽の光が透き通る水面に揺らぐ

 

そんな海と水平線で交わる

絵に描いたような空を見上げると

さも当たり前かのように

戦闘機が飛んでいった

……平和ってなんだろう

海水をすくっては眺めすくっては眺め…… 今は澄んだ色をしているけれど

かつてこの海には血が流れた

『平和』ってなんだろう

今の日本には

今の沖縄には

たくさんの

戦争の傷跡が残っている 修学旅行でそれを学んだ

表面上はわからないけれど

この海も傷跡の一つ

……そう

平和なんてものは

今の世界にはどこにもない

たとえ戦争で勝ったとしても平和なんて訪れない 必ず戻らなかった人がいるはずだ

今もこの海の延長線上にあるどこかで血が流れている それはとどまることを知らない

戦争戦争戦争戦争……

地球の海はどんどんあかく染まっていく

平和(あお)とは対照的な戦争(あか)の色に

海の色はいくらでも変化していく

あかくろちゃきしろあお

どんな色にだって変えていけるんだ

  

今からだって遅くない

望むは

誰もが海をあおく見られる日

私たちが生きるために 私たちの未来を

私たちの手で

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