【特別賞】水くんありがとう
拝啓梅雨も明けて一気に夏がやってきました。
太陽が照りつける毎日です。地面もカラカラに乾いています。我が家の愛犬、テンもこの
暑さに参っています。
僕は毎日部活です。じっとしているだけでも汗がダラダラ流れ落ちる中、防具をつけて剣
道を頑張っています。
暑くて暑くて、のどが渇く時、君のことを思い出します。透き通った君に大量の氷を入れ
て一気に飲み干したい!頭から君をかぶってヒンヤリしたい!と練習しながら思ってし
まいます。
練習の後の帰り道、西条高校前のお堀では、太陽をキラキラ反射させながら、噴水がきれ
いな形を描いています。水面に落ちる君たちのしぶきを見ながら、とてもさわやかな気持ち
になります。
他にもいろんな所で君の姿を見かけます。あるときは庭のじょうろの中に、またあるとき
は加茂川を気持ちよく流れていますね。
僕の住んでいる西条市は石鎚山から流れる豊富な水のおかげで「水の都」とも呼ばれてい
ます。僕はその響きがとても好きです。「うちぬき」と呼ばれる天然水は、なんと地面を掘
っていくだけで湧き出てくるのです。
市内のあちこちでうちぬき水が湧き、野菜を洗ったり、田んぼに回したり、生活の一部と
なっているのを見ると本当にありがたいことだなあと思います。僕の両親は転勤族でしたが、
いつも「西条はいいねえ」と話しています。
最近、西条市にある問題が持ち上がっています。松山市には水が足りないので、豊富な西
条市に水を分けて欲しい。その事に関した報道が連日新聞やテレビをにぎわせているのです。
簡単に水を分けるといいますが、みんなも知っているように水は命の源です。そして西条の
人たちは、水に対してとても強い思い入れがあります。
この問題を聞いて、僕は「水を分けるかどうかの問題も大事かもしれないけれど、将来の
ことを考えれば、まず、水を節約する方法を考えたほうがいいんじゃないかな」と思いまし
た。これは僕の意見ですが、当の本人の君の立場ならどう思いますか。
僕たちの生活は、君なしでは考えられません。生活が豊かになればなるほど、君を必要と
し、これからも僕たち人間は、君と一緒に生きていくでしょう。
君の大切さをもう一度見つめ直し、君と上手に付き合っていくことで、僕たちの未来も大
きく変わってくると思います。
ああ、またのどが渇いてきました。コップいっぱいの君をいただこうと思います。感謝し
ながら。
七月二十八日 水くんへ


