2006年度受賞作品,  ARTIST,  AWARD,  渡部 市千

【奨励賞】川といっしょにくらしているぼくたち

ぼくは、去年の夏に東京から新潟県柏崎市日吉に引越してきた。日吉地域は、別山川と鯖石川の二つ

の川にはさまれている。僕は、魚つりが好きなので、さっそく友達のお父さんと、川でコイやナマズをとったり、田んぼや学校のうらの用水路でザリガニをとったりしている。日吉地域は川遊びができて楽しい所だ。

四年生になって、総合学習の時間に「川」の勉強が始まった。ぼくの家と学校の間に流れている別山川

は、調べていくうちに雨がふるとあれて、ふらないと干からびて、人々を困らせる川だということが分

かってきた。川は楽しいだけではなかった。

クラスの友達のおばあちゃんから、この地域にあった水害についての話を聞かせてもらった。別山川は

何度も水害を起こし、地域の人を困らせたそうだ。家の一階が水びたしになり、いつ水が上がってくるか分からないので、屋根の上で過ごしたこともあったそうだ。ぼくは、川が少しこわくなった。

ぼくは、もっと川のことが知りたくなって、夏の自由研究に「川」に関係ある水門をテーマにえらん

だ。水門を作っている人達の様子を見学したり、水門を実際に見てまわったりした。

水門を作る工場の中は、とても暑かった。大きな電動ノコギリが音をたてて動いていた。バチバチ火花

を散らしてようせつしたり、レーザーでステンレスを切ったりしていた。みんな汗をかきながら一生けん命に働いていた。

工場を見学した後、社長さんにインタビューさせてもらった。

・水門は海の水が逆流しないようにしたり水の量を調節したりと、洪水時には堤防の役目をしている。

・きん急の時に必ず動かなくてはいけないこと。

・そういう責任のある仕事をしていること。

など、教えていただいた。中でもぼくが感動したことは、

「わたし達が水門をつくるのは、雨がたくさんふった時に、多くの人が水害にあわないようにするためなのです」

という言葉だ。人の命を守るために真けんに働く人たちのすがたは、ぼくはかっこいいと思った。ぼく

たちは、こういう人達に守られているんだなぁと思った。そして、守られていると思うと安心した。

ぼくの住んでいる地域に流れている別山川は、昔はあばれ川で人々をなやませた。でも、今はいい川に

なっている。それは、多くの人が知恵を出し合い努力を重ねてきたおかげだ。

それでも、雨がたくさんふると、川の水があふれないかなと少しこわくなる。そんな時は、頭の中でゆ

たかな川を想像してみる。

ぼくたち子どもが遊べる川。ゴミがなく魚がいっぱいいる川。ゴミがなくて水がきれいな川。コンクリ

ートでかためてなくて、草が生えて鳥がやってくる川。そして、水害がない川。 ぼくたちの住む柏崎市の川が、そんな川であってほしいな。

 

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