【特別賞】水一滴のありがたみ
私は野球をやっています。そして、いつもコーチから必ず、 「水分をこまめにとれ」
と言われます。なんで、こんなに言われなければいけないのかと思っていたけれど、ようやくその意味
を理解する日が来ました。
ある開会式のことです。気温は三十度をこえる暑さで、動かなくても汗が出るくらいでした。その日
は、水分もご飯もあまりとらずに行ったため、手足がしびれて、視界が真っ白になり、気がついたらベッドで寝ていました。そうです。これは、熱中症という体の中の水分が空になってしまう症状です。
点滴をしながら、看護士さんは、
「のどがかわいたなと思った時には、もう体の中には水分がほとんどないんです。だから、水分をこま
めにとらないと、だめなんだよ」
と、教えてくれました。私の体の中には、水分がないはずなのに、これから始まる試合に出られない
悔しさで目から一滴だけ水分が出ました。 「多くの水を残したチームが優勝だよ」
これは、小学校のころにおこなった自然教室でのエコクッキング活動で言われた言葉です。一チーム二
リットルの水だけで、ご飯と、おかずをつくり、水のありがたみを知る授業の一つです。私たちの班は、日常生活を思い出して工夫してみました。
一つ目は米のとぎ汁の利用です。母がとぎ汁にふくまれる油分は汚れを落とす成分があり、洗剤をあ
まり使わなくてもいいと言っていたので、食器などは米のとぎ汁で洗いました。
二つ目は、新聞紙の利用です。なべについた汚れは、新聞紙をぬらしたもので一度ふきとり、すすぐ
と、きれいになって水の使用量も減ると考えました。見事私の班は、優勝し、水の残量は、一・二リットルでした。普段は水道のじゃ口をひねれば、何リットルも水が出てきます。私も水を意識したことは一度もなく過ごしてきましたが、この活動を通して日常生活を見直すことができました。
歯みがきをしている時に、水を出しっぱなしにしていたこと…。 お風呂に入っている時に、シャワーを流しっぱなしにしていたこと…。 考えると、もったいないことをしていたと思います。
いつしか、じゃ口をひねっても何も出てこない時が来るかもしれません。大きな災害で、何日も水が途
絶える日が、あたり前があたり前でなくなる日がくるかもしれません。今できることは、自分たちが学
んだことを続けて実行していき、節水の大切さを自分の周りの人に教え、伝えていくことだと思います。
私たちが生きていく上で、大切なものはたくさんありますが、水は、全てのものにつながっている、生命の源です。
今もどこかの国や地域で水不足に悩み、苦しんでいるひとたちがいるはずです。ですから、一人一人が
どんなに小さなことでも、節水する努力をし、生命の源である水を意識する生活を心がけましょう。


