【特別賞】雨やどり
2022年8月31日
ポツ、ポツ、ポツ
ザーッ、ザーッ、ザーッ
学校の帰り道、突然、夕立が降ってきた
ヤベーッ、今朝、お母さんが傘を持っていくように言っていたのに忘れてきた ぼくはランドセルをカタカタならしながら、ダッシュした
ラッキー!先生にないしょで、今日は置き勉してきたから軽い軽い
途中の公園の砂場の上に屋根があるので、あそこまで走ろう
頭をかかえながら、やっと公園の砂場についた
フーッと大きなため息をついた時、横にりゅうじが立っていた
「あっ」
と、二人同時に小さな声を出した
「最悪だー、なんでこんな時にかぎって会っちゃうんだ」
とぼくは、心の中で口をとがらせた
りゅうじとは友だちなのに、今日の休み時間、つまらぬ事でケンカをしたのだった ザーッ、ザーッ、ザーッ
ものすごい雨の音だ
「……」
「えっ?」
「すげー雨だなっ」
「あぁ、すげーな」
「やむかな?」
「やむんじゃない?」
「使えば?」
と、りゅうじがタオルを渡してくれた
「おお、サンキュー」
頭もランドセルもくつもびしょぬれだ
「今日の理科の実験、おもしろかったよなぁ」 「あれ、めっちゃおどろいたよなー」少し話しているうちに、雨が小ぶりになってきた
「今のうちに帰る?」
「うん、また明日な」
「じゃーな」
ぼくは、水たまりめがけてバチャッとジャンプした 水がキラキラ輝いた
まわりの草もぼくも雨に感謝した
さっき顔をふいたばかりなのに、ほっぺたがまたぬれていた


