【ざぶん環境賞】きれいな海を守る
ガラガラと音がします。おじいちゃんが海から帰って来たのです。 「お帰りなさい」
「ただいま」
おじいちゃんのかごから見えるアワビやサザエといっしょに、プラスチックごみがもう一つ
のかごの中に見えます。
おじいちゃんは海にもぐるたびに、海の掃除をしてきます。そのごみが、もういくつも庭 に山になっています。そんな姿を見るたびに私は、おじいちゃんにとって、「海は命なんだ」
と思います。おじいちゃんは自分の海、自分達の海を守るために、もぐるたびにごみ拾いを
続けているのです。
そのおじいちゃんが、
「十五年くらい前に、この山の上にゴルフ場建設の話があったんだ。町中が、『岩和田の海
を守れ』と反対してくれたんだよ。長いこと話し合って、おれたちはこの海を守ることに成
功したんだよ。うれしかったなあ。本当にうれしかった」
と話してくれました。どうしてごみ拾いをするか、と聞いた時のことです。
ゴルフ場の建設から守った海ですが、岩場や浅瀬の生き物が減っているそうです。夏、お じいちゃんはすもぐりでサザエやアワビ、網で伊勢エビを捕っていますが、このところアワビの量が減っていて、捕れない日も多くなって、海が変わってきているのです。そんな海を守るためにおじいちゃんがしていることが、海中のごみ拾いだったのです。小さなごみの山は、海の悲しみであり、おじいちゃんの悲しみのような気がしています。
家の前の海、小波月海岸は、私の小さいときからの遊び場です。毎年、全校磯観察をやり ます。とても楽しい行事で、タコ、アメフラシ、イソッピ、ムラサキウニ、バテイラなどを簡単につかむことができます。岩の間のカニや貝を見つけたり、海の生き物をさわったりしていると、とても自然を実感します。私はそんな海が大好きです。
だから小波月の海が、御宿の海が変わっていくのがとても残念です。海岸清掃や町のごみ 拾いに進んで参加しています。おじいちゃんといっしょに岩場のごみ拾いもしています。きれいな海にするために少しでも役に立ちたいと思って続けています。
わたしの好きな風景があります。それは、おじちゃんが海から上がって砂浜を歩いてくる 光景です。私の顔を見て、ニコニコ笑って手をあげるおじいちゃんと海の風景です。おじいちゃんにとって海は命なんだと思うしゅん間です。
小波月の海岸は、いつ見ても青い海が広がり、岩の下には、イソッピやバテイラなどの生 き物がいるきれいな海でいてほしいのです。そこに住むみんなが自慢できる「わたしたちの海」を、そして「わたしの大好きな海」をずっとずっと守っていきたいです。


