【奨励賞】海と一緒に暮らしている私
私の大好きな夏がやってきました。どうして夏が好きかというと、ウニやアワビ、サザエが食べられ
るからです。小さい頃はこんなまずいの食べられない。と思っていたのですが、いつの頃からか、大好物になっていました。いつも当たり前のように食べていたウニやアワビですが、実は十年前、食べられなくなっていたかもしれないという大事件が起きたのでした。
それはだれもが予期しなかった出来事、「ロシアタンカー重油流出事故」です。島根県隠岐島北北東約
一〇六キロメートルでロシア船籍のタンカー「ナホトカ号」が重油一万九千リットルを積んだまま沈没、船体が二つに割れ船首部分が雄島に漂流したのです。年明け早々の一月七日、辺り一帯重油のにおいが立ちこめ、私たちが誇りにしている美しい日本海が真っ黒い重油でおおわれました。
当時、保育児だった私は、父が仕事の関係で毎日回収作業に当たっていたことと、母が撮った四月二
〇日船首引き上げのビデオを見たというくらいしか知りませんでした。
ですが、先日の「ロシアタンカー重油流出事故一〇周年のつどい」に参加させていただいて、ことの重
大さを改めて実感したとともに美しい海に戻ることができたのは、たくさんの人たちのおかげだという
ことを知りました。六月三日、三国文化未来館で行われた「つどい」では、映像で当時を振り返りなが
ら、それに関係した方々のいろいろな思いを込めた発表や講演会がありました。その当時のことを海女
さんに聞いたところ、絶望的で目の前が真っ暗になったと言っていました。集いに参加して、私が一番感動したのは、来てくださったボランティアの数の多さと、その人達を支えている地元の方々の活動ぶりでした。毎日、ボランティアさんのお世話を、真冬の冷たい水でお米を洗い、おにぎりを作ったり、重油まみれになったいろいろな物を洗ったりという話は、私の胸に熱い思いがこみ上げてきました。知らない人同士がこんなにも一生懸命一つのことに没頭できることをすばらしいと思いました。
三国中学校は、毎年海岸清掃に行きます。つどいでは、その取り組みを発表したのですが、その経験
は大人になったら絶対生かされると思いました。今は、学校で行っていることですが、もし自分が大人になって、重油事故のように困る事が起きたら、手助けをしようと思いました。それは、私たちの海をたくさんの人がきれいにしてくれたお礼と、みんなが願いを一つに頑張れば、どんな困難なことでも必ずよくなるということを知ったからです。
私は三国が大好きです。大好きだからこそ私達の海を守っていかなければならないし、きれいな海、
よみがえった海を大切にしてこうと思いました。最後に全国各地から来てくださったボランティアのみなさん「ありがとうございました」。


