【準ざぶん大賞】さけの一生
さけは、川で生まれて、海に向かいます。そして、たまごを生む時、川へともどってきま
す。自分が生まれた場所をちゃんとおぼえていて、ふる里に帰ってくるのです。
「さけって、すごいなあ」 と思います。
去年の秋、わたしはなみえ町のうけど川にさけを見に行きました。川の上に作られた細い
はしをわたると、遠くからさけが上ってくるすがたが見えます。せ中が見えるくらい川のあ
さい所を、さけが泳いでいます。さけの力強さを感じました。
さけは、あみを使ってつかまえました。はじめ、おじさんが竹のぼうで川をたたきながら
歩きました。竹の先が分かれていて、たたくと、 「バシャン、バシャン」
と音が鳴りました。それから、船であみを引っぱり、あみを川の中に入れていきました。
さけをその中においこんでいくのです。今度は、りょうしさん全員であみを引っぱりました。
とても重そうなあみを引くと、中には数えきれないほどのさけがいました。川ぎしまで上がっ
てくると、りょうしさんたちは、さけの頭をぼうで「ポンポン」たたき、つぎつぎ船にのせ
ていきました。さけは船二そう分ありました。
船にのせられたさけは、ベルトコンベヤーで上にあげて、オスとメスに分けます。し分け
していたおじさんが、わたしにさけの顔を見せてくれました。あごがとがっていて、たくま
しい顔をしているのがオス、丸いあごの形をしていて、やさしい顔をしているのがメスです。
メスはたまごを持っているので、オスよりも高いねだんで売られています。わたしはさけ
のくんせいやいくらを食べました。みんなで、 「おいしいね」
と言って、食べる時はえ顔になりました。さけはどんな料理もおいしいです。ごはんにのっ
たいくらが、ほう石のようにキラキラかがやいていました。
今年の夏休み、寺泊水族博物館でさけの赤ちゃんを見ることができました。生まれて二百
二十二日目の赤ちゃんです。たまごからかえったばかりの赤ちゃんのことを「ち魚」といい、
おなかに赤いふくろのような物をつけているそうです。たまごからえいようをもらって、大
きくなるのですね。
冬に生まれた二センチメートルくらいの赤ちゃんが、春になるころ、海に向かって川を下
り、また大きなさけとなって、川を上って帰ってきます。さけのいのちをいただくわたした
ちは、のこしたらさけにもうしわけありません。わたしはさけの「生きる力」のすごさや「い
のち」のすばらしさを、感じることができました。わたしもさけのように強くなりたいです。


