【ざぶん環境賞】日間賀島研修で学んだこと
日間賀島は三河湾に浮かぶ周囲六キロという愛知県では一番小さな島である。この島に毎
年、私の通う中学校は一泊二日の研修に出かける。
研修に行く前、総合学習として、私たちの市、可児市について調べることになった。「な
ぜ日間賀島のことを調べないのだろう」その訳が学習していく中で次第にわかってきた。日
間賀島と海のない可児市とを比較することで、日間賀島の人々がきれいな海を守ろうとして
いることがより身近に考えられるからだ。また、ふるさと可児市についても見つめ直すこと
ができる。校歌を比べてみても日間賀島中学校の校歌には、「潮かがやき」「百恵の波」「魚
おどる」とある。島のみんなが海を誇りに思っていることが伝わってくる。
日間賀島研修の日、私は初めてフェリーに乗った。入島式の後、私たちは民宿の方に教え
てもらい、アジの干物作りに挑戦した。今まで母が魚をさばいていても「魚臭い」「気持ち
悪い」と思って、近寄らなかった。それが自分で三匹のアジを干物にしなければいけないの
だ。バケツに手を突っ込むのもいやだ。
いよいよ、干物作り開始。バケツの中からアジを取り出す。思ったより臭くない。しっぽ
をしっかりにぎって腹の方から切っていく。内臓や血を見るとやっぱり気持ち悪い。でも、
生臭くない。不思議だ。すると、民宿のおじさんは、
「このアジは、今朝、とれたものだよ。生きがいいよ」 とおっしゃった。
なるほど、新鮮な魚は生臭くないのか。初めて知った。そういえば、内臓の色もピンク色
をしている。さばき終わったあじは、板にのせ乾かした。天気がよければ持って帰れるそう
だ。
海へ行って磯遊びをする時間になった。運がよければイルカが見られるという。残念なこ
とに、見ることができなかったが、日間賀島にはかつて野生のイルカがいたそうだ。しかし、
今は観光用として飼育されているイルカしか見ることはできない。観光で町が豊かになる一
方で自然破壊がすすんでいく。この矛盾をいかに解決していくかが日間賀島の課題である。
夜、語らいの会で、民宿のおばさんが日間賀島を守るために島の人が取り組んでいること
を教えてくださった。生活排水を一ヶ所に集め、ろ過してから海に流すようにしている。ま
た、小中学生やボランティアの方が何回も海岸のごみを拾って、きれいな海水浴場になるよ
う気をつけているなどである。島の発展と自然保護、どちらも大切なことであるが、日間賀
島の人々はとても悩んでいるように感じられた。
可児市を流れる愛知用水が、日間賀島の人々の飲み水になっていることもわかった。愛知
用水は木曽川から取水している。海水をきれいにするためには、川もきれいでなければいけ
ない。海から離れた私たちも水を大切に使う。食べ残しのラーメンのスープや天ぷら油を流
し台から流さないなど気をつけなければならないと思う。 家に帰った日の夕食にあじの干物を食べた。
いつもよりやわらかくて、潮のにおいがした。


