2012年度受賞作品,  ARTIST,  AWARD,  立石 尚久

【特別賞】釣りと僕

「海といえば?」

と、誰かに聞かれたら、僕が真っ先に思い浮かべるのが「釣り」です。僕がこよなく愛する釣りについ

て書きたいと思います。

僕は生まれたときから湘南の西のほう、大磯という町に住んでいます。当然、小さなころから暇なと

きは海に行って遊んでいた子供でした。

そして肝心の釣りを始めたきっかけは、小四のときです。 「海の近くに住んでるんだし、せっかくだから釣りでも始めたら?」

母の言葉だったか誰だったかは忘れてしまいましたが、この一言に当時の僕は、「おっ!」と思いまし

た。

それからは俄然やる気になり、といっても家族の中に経験者がいなかったので、とりあえず図書館に

かけこみ、入門書にかじりつきました。そのころはなんの予備知識もなく、「コレが面白そうだ!」と、

直感でその入門書の中から選び、最初にやってみた釣りが、ニセモノのエサを使って魚をだまして釣る

「ルアー釣り」でした。

が、「魚ってエサを海の中に垂らしておけば連れるよねっ?」くらいに思っている小学生が海に垂らし

ている、動かないニセモノのエサにはどこの魚も食いつくはずがなく、

「なぜ??」となったのち、「これは釣れない!」ということが何度かアタックするうちにうすうすわ

かってきました。それからは小学生なりに研究を重ね、お年玉を投資しながら、釣れる魚を探す日々が

続きました。

そして、初めて釣った、思い出の食べられる魚が「ヒイラギ」です。ヒイラギは五〜十センチくらい

の、いってみればどこにでもいる平べったい魚です。いちおうは食用とされているのですが、ぬめりがあ

るので普通、釣り人には嫌がられてしまう魚のひとつです。

そんなヒイラギですが僕は大好きです。実は意外においしいというのもありますが、初めて釣ったと

きの「ブルン!」という、小さな体からは想像できない強いヒットに驚かされたからです。小さくても生

きてるぞ、というメッセージを伝えてくれた気がしました。

釣りをはじめて五年、受験生となった今では忙しくてあまり行けませんが、たぶん僕は一生やり続け

るんじゃないかなと思います。

こんな楽しいこと、やめられるわけないからです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です