【特別賞】釣りと僕
「海といえば?」
と、誰かに聞かれたら、僕が真っ先に思い浮かべるのが「釣り」です。僕がこよなく愛する釣りについ
て書きたいと思います。
僕は生まれたときから湘南の西のほう、大磯という町に住んでいます。当然、小さなころから暇なと
きは海に行って遊んでいた子供でした。
そして肝心の釣りを始めたきっかけは、小四のときです。 「海の近くに住んでるんだし、せっかくだから釣りでも始めたら?」
母の言葉だったか誰だったかは忘れてしまいましたが、この一言に当時の僕は、「おっ!」と思いまし
た。
それからは俄然やる気になり、といっても家族の中に経験者がいなかったので、とりあえず図書館に
かけこみ、入門書にかじりつきました。そのころはなんの予備知識もなく、「コレが面白そうだ!」と、
直感でその入門書の中から選び、最初にやってみた釣りが、ニセモノのエサを使って魚をだまして釣る
「ルアー釣り」でした。
が、「魚ってエサを海の中に垂らしておけば連れるよねっ?」くらいに思っている小学生が海に垂らし
ている、動かないニセモノのエサにはどこの魚も食いつくはずがなく、
「なぜ??」となったのち、「これは釣れない!」ということが何度かアタックするうちにうすうすわ
かってきました。それからは小学生なりに研究を重ね、お年玉を投資しながら、釣れる魚を探す日々が
続きました。
そして、初めて釣った、思い出の食べられる魚が「ヒイラギ」です。ヒイラギは五〜十センチくらい
の、いってみればどこにでもいる平べったい魚です。いちおうは食用とされているのですが、ぬめりがあ
るので普通、釣り人には嫌がられてしまう魚のひとつです。
そんなヒイラギですが僕は大好きです。実は意外においしいというのもありますが、初めて釣ったと
きの「ブルン!」という、小さな体からは想像できない強いヒットに驚かされたからです。小さくても生
きてるぞ、というメッセージを伝えてくれた気がしました。
釣りをはじめて五年、受験生となった今では忙しくてあまり行けませんが、たぶん僕は一生やり続け
るんじゃないかなと思います。
こんな楽しいこと、やめられるわけないからです。


