【ざぶん環境賞】水の美しさ
「川、行きたいなぁ」
夏が来ると、ぼくが必ず思うことだ。
ぼくが住む道志村は、山梨と神奈川の県境にある村だ。東西に二十八キロ、南北に四キロ
と細長い形をしている。その中央を流れているのが道志川だ。道志川の水はとてもきれいで、
その水質の良さから横浜市の水源になっている。ぼくは夏になると、毎日のように川へ遊び
に行く。
小さい頃は、浮き輪に乗って流れたり、もぐって魚を見たりして遊んだ。四年生ぐらいか
らは、「もり」や「かじり棒」を使っての魚とりに夢中になっていった。「かじり」は棒の先
端についている針を使って魚を引っかけてとる漁法だ。昔から道志の子ども達に受け継がれ
てきている。とるのはアユ、ヤマメ、イワナ、ウグイ、カジカなどの魚だ。カジカは石の下
に潜んでいて、あまり動かないので比較的簡単にとれる。このカジカはきれいな水にしか住
めない。父の話では、子どもの頃は全く見られなかったそうだ。その頃は、生活排水が家か
ら直接道志川へ流されていたため、川が汚れていたのだ。汚れてしまった川の水をきれいに
するために、村が補助をして合併浄化槽を設置した。そのおかげで川の水がきれいになり、
カジカが住める川に戻ったのだ。ぼくはそうなってとてもよかったと思う。
中学生になってやっと、泳いでいるアユなどをとれるようになってきた。初めてイワナを
とった時は、最高にうれしかった。こんな遊びができるのも、きれいな川があるからだ。い
つかぼくの子ども達にこの遊びを伝えていくためにも、このきれいな川をこれからも守って
いかなければいけないと思う。
今年の夏、ぼくは八丈島を訪れる機会を得た。海なし県に住んでいるぼくには、何もかも
新鮮だった。八丈島の海はとても美しく、きれいな色とりどりの魚たち、色々な形のサンゴ、
大きなウニなどたくさんの生き物がいた。もりつきをした時は、カワハギにもりをはじかれ
て、とてもくやしかった。
このような体験をする中で、ふと、道志川の水もいずれはこの海に流れてくるのかなと思っ
た。川の水が汚れれば、海の水も汚れてしまう。川の水を守ることは、海の水を守ることに
もつながるのではないかと考える良い機会であった。
これからは、今のぼくにできる事をしっかり考えて、きれいな道志川を守っていきたい。
魚のたくさんいる道志川。子ども達が遊ぶ道志川。多くの命を支える道志川をいつまでも大
切にしていきたいと思う。


