【準ざぶん大賞】海の町に生まれて
ぼくの家は、目の前が海。空と海が広がって、晴れた日は、水平線がはっきり見える。太
陽の光がはんしゃして、キラキラの海がどこまでも続く。魚がとびはねるすがたや、鳥が魚
をつかまえるすがたを見るのは、おもしろい。雨の日の海は、空と海が灰色で、波の音もし
ずかで、さみしい。
ぼくは、海で遊ぶのが大好きだ。浜には、たくさんの生き物がいる。アサリ、アカエイ、カ
ニ、ニシ、マテガイ、ほかにもいろいろ。とったマテガイをたべた時、砂がじゃりじゃりした
けど、まあまあおいしかった。
海の近くの、潮の水たまりには、うなぎのち魚がたくさんいて、つかまえようとしてもな
かなかつかまらない。つかまえるのにむちゅうで、気がついたらずぶぬれ。家に帰ってしから
れるのは、いつものこと。
ぼくは、一年生の五月に、水ぼうそうになった。お医者さんが「良い」と言うまで一歩も外
に出ることができない。なおったら海で遊びたいと思っていた。やっとなおったけど、ぜんし
ん、水ぼうそうのかさぶたでいっぱいだった。それでも海に行きたくて、母さんと行った。足
までの約束だったけど、あつかったし、ヒトデやカニと遊んでいたら、たまらなく泳ぎたく
なって、泳いでしまった。母さんに「早く出なさい」と言われたけど、楽しくて出られなかっ
た。母さんがうるさいから、しかたなく海から出ると、かさぶたがぜんぶ取れていた。ぼく
と母さんは大わらいした。
夕方の海は、夕焼けで真っ赤になる。空と雲も赤くなって、ほんとうにきれいだ。山の向
こうに太陽がしずむと、夜の海になる。夜の海もきれいだ。遠くで光る、緑、赤、白、黄のラ
イトが、ほうせきみたいだ。
海は広い。いろんな場所で、いろんな海を見てみたい。ぼくの目の前の海は太平洋。日本
海の海は、冷たくて、波が高かった。母さんが「船で世界一周したいな」とよく言っている。
ぼくも、行ってみたい。北きょくや、南きょくの海も見てみたい。
ぼくが生まれたときから、窓を開ければ波の音がして、海で遊ぶしつりもする。この海で
こわい思いをしたことがない。だけど、津波のこわさは、テレビで見て知っている。ひなん訓
練のとき小学校の上にある、中学校にいどうした。中学校は、山の上にある。こんな高い所
まで、津波ってくるのかなと思った。
この先、こわい思いをするかも知れない。でも、この海が好きだ。いやな事があった時、海
を見ていると、その事を忘れるし、海に向かって大声を出すと、元気になってくる。
海の思い出は、たくさんあるけど、これから、もっと楽しい思い出をつくりたい。
海の町に生まれてよかった。


