2015年度受賞作品,  ARTIST,  AWARD,  山本 みゆき

【特別賞】お魚の詩

ぼくの友達今日も体中にはりついてる 尾ヒレで出会ってエラでさよなら

おなかで出会って背中でさよなら これ、ながれって言うんだって 水のながれ
振り返ってみたらさっきの水が ぼくのパパに食べられた 上を見たら、きらきらしてた 下を見たら、カニがながされて 「カニ、どこへ行くの?」 「まだずっとあっち」 これが水との旅かな

ぼくは水から出られない ぼくは水から出たくない

だから水はここにいる ぼくを守るために

守ってくれる大事な友達

ママからはなれた水が来ると ママのにおいがする

いいにおい

でもすぐに消えた

パパからはなれた水はくさい

あ、ふわっとぶつかった これは藻だな

すぐにはね返ったこれも水のおかげなんだって 水って動いてるから

ぼくの背中をおしておして 家まで見送って

さっきばいばいって言ったのに まだそこにいる

朝になってもいたから ほっとした
「いついなくなっちゃうの?」 周りがふるふる揺れた ずーっといるよって

エラの間を行ったり来たり ぼくもそれを追いかけて すいすい。ゆらゆら いい気持ち

ぼくの友達

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