2015年度受賞作品,  ARTIST,  AWARD,  谷村 優花

【特別賞】鯉の役わり

僕と父の趣味は釣りです。よく二人で湖や川に釣りに出かけます。山梨県にはもちろんのこと、時に

は県外に行くこともあります。色々な魚を釣りますが、その中でも一番多く行くのは、鯉釣りです。鯉

釣りは難しく、一日中釣りをしていても、一、二匹しか釣れません。しかし、魚と真剣にかけひきをし

て、釣り上げた時の感動は最高です。

僕と父の特にお気に入りの鯉の釣り堀りは、長野県の佐久市にあります。佐久市は、水量豊かな清

流千曲川の河水を利用した、流水養殖による佐久鯉で全国的に知られる養殖鯉の産地です。

釣り上げた佐久の鯉は、とてもおいしいので、食べることもありますが、ほとんどは近所のため池

にはなしています。最近まで、僕は鯉を飼うためにはなしていると思っていたのですが、そうしたのに

は、別の訳がありました。鯉をはなすことにより、水をきれいにすることが目的でした。近所の人にも、

「鯉を釣って来て欲しい」という思いがあるようです。

それを聞いて僕は、なぜ鯉をはなすことで、水がきれいになるのか気になったので、父に聞いたりイ

ンターネットを使ったりして調べてみました。

鯉は、雑食なのですが、おもに藻や水生昆虫などを食べています。藻は、毒性を持つものや、悪臭を

はなつものがあるため、増えすぎると、水質が悪化します。また、水生昆虫のボウフラは、夏に蚊とな

り、僕たちを悩ませます。鯉は、それらを食料としているため、人が、快適に暮らしていける環境をつ

くってくれているそうです。

今考えてみると、ぼくは、釣ってきた鯉に餌をあげたことがありませんでした。四年前に釣ってきた

鯉は、当時十センチ程の大きさでしたが、いまでは、三十センチを超えています。ということは、虫や

藻を食べていた結果だと思います。

今回取り上げた藻や虫であれば、除草剤や殺虫剤を使うという選択肢もあると思います。それでは、

生き物の住めない死んだ水になってしまいます。そうならないためにも、人が生き物や水を思いやり、
共存していくことが大切だと思います

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