【ざぶん環境賞】すず虫が教えてくれたこと
春休みのある日、いえのうらにあるものおきの中から、虫かごをとり出して、いえの中に おきました。その虫かごの中には、きょ年かっていたすず虫のたまごがうみつけられている 土が入っていました。
その日から、わたしのおしごとがはじまりました。それは、たまごが入っている土が、か わかないように、きりふきできりをふくというおしごとです。すず虫が、元気にえさをたべ て、きれいな声でないているようすを早く見たくて、まい日しっかりきりふきをしました。 一日も休まないできりふきをしていましたが、一か月たってもなかなか生まれませんでし た。わたしは、気もちが、すこしつかれてしまって、きりふきをやめてしまいました。そん な時、おかあさんが、
「すず虫は、生まれてくるまでに、二か月くらいかかるらしいよ」
と教えてくれました。それで、わたしは気もちを入れかえて、またきりふきをしはじめま した。でも、それから一か月くらいたっても、やっぱり生まれてこないので、きりふきをや めてしまおうかと思いました。おかあさんも、
「今年のふゆは、とてもさむかったから、たまごが、しんでしまったのかもしれないね。も う、あきらめようか」
と言いました。その夜、
「あれっ?これはもしかして…」
と、ろう下からおとうさんのこえがするので、わたしは虫かごの中をよーく見てみました。 すると、小さい、小さいごみのようなものが、二〜三こ、うごいていました。なんと、それ は、ずかんで見たすず虫の白い赤ちゃんでした。
「やったーやったー。やっと生まれた」
わたしは、うれしくて、ぴょんぴょんはねまわりました。その日から、十ぴき二十ぴきと だんだんふえて、さいごには、百ぴきくらいの赤ちゃんが生まれました。そして、今は黒く りっぱなすず虫にせいちょうして、まいばんきれいなこえで、ないてくれています。
すず虫のいのちを、つないでくれた水は、本当にすごいなあと思いました。まるで、まほ うみたいです。虫だけでなく、人やどうぶつ、お花や木も、すべてのものが、水のおかげで 生きていけるので、水におれいを言ってかんしゃしなければいけないなあと思いました。 それから、何ごとも、あきらめないでつづけてやってみることが大切だよということも、 すず虫からおそわることができました。
すず虫さん、どうもありがとうございました。


