2013年度受賞作品,  ARTIST,  AWARD,  増田 守世

【特別賞】水の変化のたび

僕たち水は、季節で色々な形に変化する。ある仲間は霜に、ある仲間は雨に、ある仲間は雪になり、

僕たちは色々なものに変化し人間や動物などと一緒に生きている。その中の僕は、まだ何に変化するか

を決めていない雲である。えっ雲は水に関係ないんじゃないって?いや、雲はちゃんと水に関係ある。

だって水蒸気だから。僕はまだ何に変化するかを決めていない雲の一部の雫である。

僕たち水は、何かに変化して、地上に降りないといけない。僕はたくさんの形に変化をして地上に降

りて、色々な物を見たいのだ。そんな時だった…。僕たちの雲から雨が流れていった。僕は雫のまま地上へ落ちていった。気づくと僕は水たまりの中にいた。周りと違うことと言えば身動きができることだった。

そこで僕は、思いついた。これなら色々な物がたくさん見られるということを。僕は水たまりから次の水たまりへと移っていった。

そうしていくと町が見えてきた。初めて見る町に、驚きながらも…。嬉しくて少し早く、次の水たま

りに移ろうとしたら、どこかに落ちてしまったようだ。そこがどこだかはわからないが、僕は流れてい

る水に流されるまま流れていった。そしてどこかにたどりついた。そこで僕はぐるぐるとまわされて目が回ったが、来た時よりもとてもきれいになっていることに気づいた。

こんどは細い管で流されていった。あたりは真っ暗で何も見えない。すると、いきなりあたりが明るく

なった。今度は透明な円柱の中に、入った。そして、大きな、暗いものが近づいてきた。僕は、驚いてとびはねた。その勢いで僕は外に出た。僕は急いで、そこから出ていった。気づくと僕は道にいた。そして、あることに気づいた。

 

「はじめより体が減ってる?」でも気にせず僕は歩いた。天気は、晴天であった…。

だいぶ歩いた。景色は森の中…。そして僕は、また気づく。「また体が減ってる」今度は少し気にし

ながら歩いた。でもどんどん体が減っていく。そしてある大きな木の根っこのところで、僕は一瞬にして、消えた。何が起きたかわからなかった。すると大きな木が、僕をいきなり吸ったのである。僕はまた、流れるままに流れた。そして気体となった…。

気づくと、僕はまた雲にもどっていた。安心したが、悲しかった。僕はまだ、何にもなれていない。た

だの雲の一部だったから…。そしていろんな物を見ることができなかった。ため息をついたら、僕はまた、雫のまま下に落ちていった。「今度はどこに落ちるのだろう…」そう言って落ちていった。

チャポンッ…?

チャポン?そして僕は驚いた。なんと、落ちた場所が海だったそして僕は思いついた。

「そうか!僕は海になれば良かったんだ!」と。だってそこなら、僕の見たかったものが一ぺんに見れ

るから…。

そして僕は海の一部になった。今も僕は海の一部である。いつの日か僕は、君の町にくるのかもしれな

い。そんな時はまた、たびの話、僕の見たものを話そう。

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