【特別賞】みんなに優しいオリンピックへ
今年、ブラジルのリオデジャネイロでオリンピックが開催されました。直前まで、競技場が完成する
かという問題もありましたが、無事に終了しました。東京オリンピックの競技場についてもさまざまな
討議が行われました。私はそのおかげで水の大切さを改めて知ることになったのです。
私は日本野鳥の会に入って四年になります。元々小さい頃から生き物が大好きで、よく山や川などに
遊びに行っていました。日本野鳥の会に入ったきっかけは祖母でした。元会員だった祖母が、「鳥が好
きなら」と紹介してくれたのです。入会中は様々な資料や会誌が届きます。まだ入会したての頃、いつ
ものように資料に目を通していると、ある記事が目に飛びこんできました。それは二〇二〇年に行われ
る東京オリンピックの競技場についての記事でした。記事によると、自然豊かな葛西臨海公園にカヌー
スラローム競技場を建設しようとしているということです。調べて見ると、葛西臨海公園は多くの生き
物が生息している東京湾沿いにあり、緑と水と人のふれあいをテーマにした場所です。自然と気軽に
ふれあえる大切な場所を人の手によって壊してしまうなんて、私はひどいと思いました。その下には署
名を集めている、と書かれていました。私は想像しました。きれいな東京湾、池、自然が人の手で壊さ
れ、たくさんの生き物がすみかを失ってしまうこと。人が豊かな水資源を独り占めして、水が必要な生
き物がすめなくなること。オリンピックは大好きだけど、大好きなオリンピックのせいで環境破壊につ
ながってしまうのはいやです。私はそんな思いで署名することに決めました。
それから約一年半後、遂に反対意見が通り、競技場の移動が決まりました。私はとても嬉しかったで
す。私が署名して気づいたのは、水が大切なのは人間だけではないことです。人が池や湾を使ってオリ
ンピックを行いたくても、池や湾は人だけのものではないのです。ほとんどの生き物は水がなければ生
きていけないし、誰かだけが独り占めしてはいけません。そのことに気づかされた私は、それから水の
大切さについて考えるようになりました。
四年後に行われる東京オリンピック。人にも生き物にも自然にも、みんなに優しいオリンピックに
なったらいいなぁと期待しています。


