【特別賞】水の旅
2022年7月28日
ぽわん
あみずになった
遠くからお兄ちゃんの声がする 「そろそろいくぞ」
体じゅうからわきでるうきうきが 僕の心を占領してる
しゅっ
あおちた
灰色の空からいっせい
にこぼれる粒 風をきっておちていく
両手をいっぱいに広げて
どこまでもどこまでも
ぽちゃん
あついた
「お兄ちゃん」
どこだろうお兄ちゃん
ここはりんご畑かな
りんごはとまどう僕をみてふっと笑う 僕もはずかしそうに笑う
雨はどこかへとんでいって
雲の間から差す金色の光で
りんごも僕もきらきら輝く
つるん
あすべった
りんごにさよならをして
地の中をくぐっていく
川はどっちだろう
真っ暗やみを泳いでいく
さらさら
あとうめい
流れにまかせてゆらゆらすすむ 「おーい」
お兄ちゃんの声だ何だかさみしそう お兄ちゃんは何を見たのかな
ざぁー
あうみ
お日さまの光できら
きらゆれる 青い大きな宝石の中にいるのかな 僕の目もきらきら光ってる
ふわり
あういた
とうめいになった
またきれいだといいね
お兄ちゃんと手をつないで昇っていく 天高くどこまでも
最近


