2015年度受賞作品,  ARTIST,  AWARD,  ほんだ じょり

【ざぶん環境賞】アサガオの生涯

私は、小学校の時に理科の授業でアサガオを育てました。初めて自分専用の植木鉢をも

らって、自分だけの植物を種から育てました。毎日水を与えて、芽が出るのを心待ちにして

いました。周りの友達のアサガオはすぐに芽が出たのに、私のアサガオはなかなか芽を出し

ませんでした。水が足りないのかな、もう枯れたのかなと心配していました。だから、よう

やく芽が出たのを見た時は、とてもうれしかったです。土の中でしっかり命が宿っているの

を強く感じました。その後も水を与えて、太陽の光を注げば、それに応えるようにすくすく

と大きく育ちました。私が水を与えるのを忘れればしおれてしまうし、しっかり水を与えれ

ば元気に育ってくれます。自分の力で生き物を育てる大切さを感じました。それと同時に、

命のはかなさを初めて知ることができました。

植物は話したり動いたりはしないけど、強く生きています。風に吹かれても、雨に打たれ

ても、しおれることなくたくましく生きていました。そんなアサガオも、夏が終わるころし

おれてきました。今までどんなことがあっても、負けずに生きていたアサガオにも、終わり

の時がきたのです。毎日大切に育てていたので、とてもさびしく感じました。

しかし、アサガオをよく見てみると、花が咲いていた部分に種ができていました。一つだ

けではなく何十個もの種ができていたのです。一つの種から育てたアサガオからその何十倍

もの種ができるというのは、とても不思議でした。アサガオは自分で生きることだけではな

く、次の世代を繁栄させるためにたくさんの子孫を残していったのです。種を絶やさないた

めに、こうして一所懸命生きているアサガオの生涯を一番間近で見てきて、生命のすばらし

さを感じました。それ以来、学校や公園で咲いている花を見ると、生命の強さを感じます。

どんなに小さな植物にもみんな平等に命があって、それを絶やすまいと強く生きています。

アサガオを育てることで、それまで深く考えていなかった命の大切さを改めて感じることが

できました。

最近は、自分の子供を大切に育てなかったり、自分自身の命を粗末に扱ったりする人が増

えてきています。私にとって本当に信じられないことです。一つの小さな花でも虫でも、生

き物は一所懸命生きています。人間は、もっともっと命を大切にするべきだと思います。自

分の命はもちろん、周りの命も大切にしなければいけません。それは命を与えられているも

のの義務であり、権利であると思います。私が命を大切にしようと思ったきっかけは一つの

アサガオですが、どんなきっかけであれ、たくさんの人達に命の大切さを考えてほしいです。

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