【ざぶん環境賞】サクラマスの遡上
2022年7月14日
「がんばれ!あと一息!」
そんな声が口々に漏れ、そこにいる誰もが見守っている先には、ちょっと大きい滝。
夏に家族で訪れた北海道の『さくらの滝』での出来事です。屈斜路湖畔で、地元の方に「こ
の時期にしか見られないから、ぜひ見ていったらいいよ」
と教えて頂いて、急遽、予定に組み込んで見に行ったサクラマスの遡上は、私の心に衝撃
と感動を与えてくれました。
ジャンプで上るには、その滝は大きく、斜里川の流れも結構な速さの中を、サクラマスた
ちは、次々にジャンプをして、滝越えにチャレンジしていきます。力強さとは裏腹に、場所
や滝の強い勢いに阻まれて、なかなか成功に至らず、私たちが見ていた数十分の間に成功で
きた魚は、一匹もいなかったようでした。それでも、産卵のために、何度も、何度も挑戦し
続ける姿に、感動しました。
後に、毎年、北海道を訪れているというご夫婦から伺った話では、遡上を始める七月頃の
ジャンプと、何度も何度もジャンプをして挑戦し続けた八月終わり頃とでは、ジャンプの高
さも、力強さも、成功率も、全然比べものにならないほど違っているそうです。
「何事も一緒よね」
そう言って、優しく笑いかけて下さったご夫婦の言葉と、さっき見た魚の力強いジャンプ
は、私の心に〝生〞を強く感じさせてくれました。
いま、私は十五歳です。これから、勉強することも増え、あのサクラマスたちの滝越えの
ように、大変だと感じる事もたくさんあるかもしれません。社会に出たら、その滝の大きさ
も、川の流れの速さも、もっともっと激しくなるかもしれません。
そんな時は、あのサクラマス達の、滝越えのジャンプを思い出して、ただただ、ひたむき
に、一生懸命挑戦し続けたい、と心に誓います。


