2014年度受賞作品,  ARTIST,  AWARD,  アマヤギドウ ジュン

【ざぶん環境賞】辰巳用水を歩いて

私の住んでいる金沢は用水の町と言われるくらい用水の数が多くて、それらは町の中を網 の目のように流れています。そして、水はきれいで量も多いです。

ある日広告に、「辰巳用水探訪会」の案内がのっていて、しかもなんと特別にずい道を歩 くことができるとありました。私はお母さんとお姉ちゃんと一緒に申し込みをしました。 辰巳用水探訪会の日です。バスで犀川上流の町まで来て、それからずい道入口まで歩きま

した。いよいよ、かっぱ、長ぐつ、かい中電灯という格好でずい道に突入です。まっくらな トンネル。せまくて小さくて頭をうつと思っていたのに入ってみると、意外と広い。足元は 暗くて見えないけれど、水が少しあって、歩くとぐにょぐにょします。気持ち悪い感しょく だけど、なんだか楽しい。転ばないように前を歩いているお姉ちゃんのあとをついていきま した。一緒に参加している人たちがたまに、「わあ」とか「キャー」とか言っていて、静かに なった時に、ピチャンと水がしたたり落ちる音がする。冷気もただよっていて、ちょっと不 気味です。そして最後は、はしごを登ってずい道を出てゴールでした。出てきたら、一気に 現実の世界に戻った感じがしてちょっとさみしかったです。

この辰巳用水はなんと三百八十年前の前田のお殿様の時代にできました。だから、私が歩 いたずい道もそれくらい昔にできたということです。昔だから手作業で掘っていたんだろう な。どんな気持ちで掘っていたんだろう。ずい道を歩いて私は三百八十年前にタイムスリップしたような気持ちでした。

昔から辰巳用水は、田んぼの農業用、洗たくなどの生活用、兼六園の曲水用、加賀友禅流 しなどの工業用、火を消すための防火用と使われてきました。昔から用水はたくさんの役割 をしていて、金沢の町には欠かせませんでした。私は今も何気なく用水の近くを歩くことが あるけれど、こんなにも昔から用水が大切であったとは、つまり、水が大切であったとは知 りませんでした。水は、昔から人々の生活にはなくてはならない一番身近で大切なものであっ たんだなあとあらためて感じました。

辰巳用水を歩いて、この用水を作った昔の人々の想いを感じ、昔も今も、水は変わらず大 切だと思いました。これからはもっと水をありがたく使っていきたい。そして、この先の未 来にもずっと用水があって、水が生活の中で大切に使われていったらいいな。

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