【ざぶん環境賞】長代川に生きる
ちょっと家から遠いけど、毎年夏休みに長代川で遊ぶのを楽しみにしている。
私が住んでいる近くにも川はある。整備されたばかりで水もきれいで、遊歩道があって、飛び
石もあって、すごくおしゃれな川だ。都会のオアシスって感じでとてもすてきだけど、川底がコ
ンクリートで、残念なことに生き物がいない。
それに比べ長代川は自然の川だ。川辺は雑草だらけだし、川底には大きな石や小さな石があっ
て歩きづらい。うっかりすべって全身びしょぬれになったこともある。流れもゆっくりなところ
や速いところがあるし、深いところや浅いところ、草や石で流れが止まってよどんでいるところ
もある。川辺には雑草が生い茂っているし、川底の石にまじってごみもあるから整備された川
とは見た目が雲泥の差かもしれない。だけどこの川には、たくさんの生き物がいる。それが私に
とっては最大の魅力だ。
川に着いたらまずはペットボトルで作ったもんどりをしかける。えさのにおいにさそわれ魚
が入ってくる。それから、網とバケツをもって、いろいろなところに行ってみる。一番つかまえ
やすいのがヤゴだ。網であたりをごそごそするとコオニヤンマやカゲロウのヤゴがたくさんとれ
る。沢ガニもいる。前につかまえたカニはお母さんガニで、おなかにいっぱい子供をだいていた。
魚もいろんな種類がいる。カワムツ、カマツカ、ドンコ、ヨシノボリ、オイカワ、ムギツク、ド
ジョウなど。ゲンジボタルの幼虫やカワニナ、トビケラの幼虫、川エビもいた。
つかまえた生き物を調べていくと、いろいろなことが分かってくる。生き物の名前はもちろん
だけど、びっくりすることに水質だ。きれいな水でないと住めない生き物、多少汚れていても住
める生き物、汚れた水に住む生き物で水の状態が見分けられるのだ。
前に大学で研究をしている先生から教えてもらったことだけど、薬品を使った水質調査はその
時の水の状態しかわからない。だけど生き物はある程度の生育期間があるから、一定期間この川
がどういう状態にあったかがわかるらしい。
私は毎年夏に来てこの川で生きる生き物たちを探す。カワムツやカマツカなどきれいな水に住
む魚たちを見つけると、この川がきれいな水のままだったことがわかってほっとする。だけど、
この川もごみや生活排水など周辺の生活から少しずつ影響を受けているはずだ。多少汚れた水で
も住める生き物もまじっているからそれがわかる。つかまえた生き物たちはつかまえた場所に返
すことにしている。そこが住みかだからだ。
来年もきれいな水に住む魚やたくさんの生き物たちに会えるといいなと思っている。


