【特別賞】水の力
最近、「想定外」と言われる悲しい災害が続いています。地震や津波、台風、そして集中豪雨。
七年前の東日本大震災では、マグニチュード九・〇という日本における観測史上最大の地震がおき、十メートルを超える津波が人々をのみ込みました。
そして、今年は西日本が豪雨に見舞われました。激しく降り続く雨は一瞬にして河川の氾濫や浸水、土砂災害を引き起こし、「想定外」の甚大な被害をもたらしたのです。
しかし、いつも使われる「想定外」という便利な言葉。これらの災害は、本当に「想定外」だったのでしょうか。
日本は島国です。周りを海で囲まれた私たちの国は山地が多く、火山の国でもあります。そのことは昔から続く歴史からも読み解くことができます。
江戸時代中期に「天明の大飢饉」と言われる飢饉が発生しました。元々の悪天候や冷害に重なるようにしておきた噴火。冬とは思えない温かさは、地面から水分を奪い、雨が降らず乾いた大地は作物を実らせることができませんでした。多くの方々が亡くなり、人々は天を見上げ、雨乞いをしたそうです。
水は、我々人間には必要不可欠です。人間の体の約七十パーセントは水分で構成されていると言われています。人間だけではなく、動物や植物、地球上に生きている生命すべては水を欠かすことはできません。
しかし、突然に襲い掛かる水を、我々人間は受け止めきることができず、多すぎる雨は甚大な災害に結びついてしまいます。必要な水が、ある日脅威へと変わるのです。
先日のニュースで、ある企業が台風のエネルギーを発電へと結びつける研究をしているとの特集がありました。
「攻撃は最大の防御」との言葉があります。災害から身を守り、防ぐだけではなく、大地を揺るがし土地を削り取るほどの膨大な自然のエネルギーを冷静に受け止め、人間にとってプラスに変える力を身につけていかなければならないのだと強く感じました。
人間の歴史の中で、いつの時代も大きな困難はありました。神の怒りとされた「雷」や「月食」も、現代では科学的に説明することができます。
今こそ、「想定外」の災害を怖がらず、エネルギーに変える革命が必要なのではないでしょうか。
これまでの歴史で繰り返された災害。我々人間には、それを恐れずに立ち向かう力があると私は信じています。自然界の大きなエネルギーをくい止め、それを排除するのではなく、豪雨すらエネルギーに変換して、利用する技術を我々人間は身につけられるはずです。
人間にとって大切な「水」を、人間に役立つ「力」に変えたい。私は将来、その一役を担える大人になりたいと強く思います。


