【特別賞】この夏に見つけた水
2022年6月24日
海の水、川の水、水道の水。いろいろなところで水を見るが、私はこの夏初めての水を見た。
夏休み、千葉から北海道の祖父母の家に行くために車で東北を北上する道で行った。地図で見ると近い東北も、車でいくと時間がかかり、ご飯を食べても寝て起きてもまだ到着しなかった。
「あとどれ位でつくの?」
何度も聞いてみた。高速道路で寄り道をしたり、細い山道をくねくね登りながら目的地に着いたのは、夕方くらいだった。
車を降りても、
「ここ?」
何時間も掛けてここに着いたことは納得が行かない景色だった。
近くを見回すと山、駐車場、小川だけ。車から降りられた事は嬉しいことだったが、楽しい所ではないな。っと感じた。
岩手県、龍泉洞。入口を入ると空気が変わった。
夏の暑さは消え、涼しいを通りこし寒いくらいの気温。薄暗い洞窟を進んで行くとあちこちから水がぽたぽたと落ち、不思議な壁を作っていた。ツルツルに見える岩も、触ってみるとザラッとしてびっくりした。
案内板通りに進んで行くと、見えたのは突然の青い世界。どこまでも透明な青い水。どのくらい深いのか、底がどこか分からなくなるような綺麗な水を見つけた。豊富な地下水からできる地底湖だと教えてもらった。わたしの知っている水とは全く違うキレイなキレイな水に触ってみたかった。でももし、落ちたらと思うと身を乗り出すのも、手を伸ばして写真をとるのも怖いくらいの景色だった。
迷路のような道を進みながら龍泉洞を出たときは、暖かい温度と、光にほっとした。
何百年も前からここにあった洞窟と湧き水を見ることが出来て、この旅行が忘れられないものになった。


