2019年度受賞作品,  ARTIST,  AWARD,  ほんだ じょり

【ざぶん文化賞】ぼくのうみ

ぼくは、うみがだいすきです。ぼくのいえのまえには、うみがあります。ちいさなすなはまで、みどりにかこまれて、とてもきれいなところです。いなかなので、あまりひとがきません。だから、ここは、ぼくのうみなのです。

なつになると、いつも、おにいちゃんとおねえちゃんと、うみであそびます。うみは、かしきりです。どんなにばしゃばしゃしても、おおきなこえではしゃいでも、だれにもおこられません。ぼくが、うみにかおをつけると、きらきらしたものがみえます。それは、さかなでした。ぼくのあしもとに、ちいさいさかなが、ひゅっとおよいできます。ぼくが、てでつかまえようとすると、ひゅっとにげます。ぼくは、いつかぜったいにつかまえたいです。それからぼくは、すなはまで、きれいなほうせきをみつけました。あおやしろやちゃいろのほうせきです。ぼくは、すなはまじゅうをあっちこっちして、いっぱいひろいました。

おかあさんが、

「それは、シーグラスだよ」

と、おしえてくれました。

シーグラスは、われたびんのかけらが、なみやすなでけずられてできるそうです。ぼくは、われたびんは、あぶないとおもいました。あしでふんだら、けがをしてしまうからです。

でも、ぼくのうみには、びんがおちていません。すなはまをよくみると、はしっこにびんかんのやまがあります。ぼくは、なんでかなとおもいました。

おかあさんが、

「いちろうさんが、あつめてくれているよ」

と、いいました。

いちろうさんは、きんじょのおじいさんです。いちろうさんは、みちであうと、いつもこえをかけてくれます。おかしをくれたりします。ぼくは、いちろうさんがだいすきです。いちろうさんは、まいにちあさはやく、いぬのあきちゃんといっしょにさんぽをしています。さんぽをしながら、まいにち、びんとかんをひろっているそうです。

ぼくは、いちろうさんのおかげで、このうみはきれいなんだなあとおもいました。そして、さかなもげんきにおよげるんだとおもいました。ぼくは、いちろうさんは、すごいなあとおもいました。だれもみていなくても、まいにちまいにち、なんねんもずっといいことをしているからです。

ぼくも、いちろうさんみたいに、すごいひとになりたいです。これからは、ぼくも、びんとかんをひろおうとおもいます。

ぼくは、がんばってうみをきれいにします。だって、ここはぼくのうみだからです。

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